砂原の世界を生き抜く、若き狩人の物語
砂と岩だけが広がる荒寥の大地。
人々はそんな厳しい世界を生き抜くために、巨大な龍の死骸を住居とした。
照りつける太陽から逃れるために背骨を屋根とし、あばら骨の中に都市を築いた。
砂原を跋扈する魔物を狩り、その血肉を資源として利用して、厳しい世界をたくましく生き抜いていた。
ニトは砂原の狩人だ。
今年で15歳になる彼は、辺境の大剣士ナグロに導かれ、巨大な怪物を狩る狩人として生活していた。
厳しくも平穏な毎日。
だがある日、ニトは流砂に足を取られ地下洞窟へと落ちてしまう。
暗闇のその先で、彼は大きな卵を見つける。
殻を守るように鉱石で覆われた、美しい卵。
それは、誰も見たことがなかった龍の卵だった。
その日より、ニトの運命は動き始める。
龍の謎。卵の秘密。産まれてきた雛はいったい──
──若き狩人、ニトの冒険が今始まる。