第35話 マニュアルの読み方と機能の内訳。

 「さっさとそのマニュアルをよこせい。30秒で覚えてやる!」

 「30秒なんて、いくら総理でも無茶ですよって、飛ばし読みじゃないですか。そのようないいかげんな読み方で、ほんとに覚えられるのですか?」

 「いいんだよ。だいたい機械ってやつは携帯にしろ家電にしろ必要な機能は二割で、残りは使わない機能ばっかなんだから」

 「いや、巨大ロボットと携帯や家電では技術に雲泥の差があるのですが」

 「何言ってんだよ。人間の表情を再現する顔だの肩や肘のデッパリだの無駄な機能満載じゃねえか。これのどこが家電と違うんだよ」

 「返す言葉もございません」

 「だろ。だからパラ読みで十分なんだよ。なあ、お前ひょっとして説明書とか全部読む主義なのわけ?」

 「もちろん玩具から家電に至るまで全部読んでいますよ。子供の頃から説明書は端から端まで読む主義でしたので。だからこそ、官房庁から受け取ったその日の予定をこと細かく余すことなく総理に伝えることができるのです」


 「自分の性癖を仕事に生かしているんだな。よし覚えた!」

 「ほんとですか~? すっごく不安なんですけど・・・・・・」

 「総理の言葉信じろよ!」

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