第31話 降下成功。

 「完了メールが来たぞ。敵地への降下成功だ!」

 「おめでとうございます。総理」

 「その言葉は全ての決着が付いてからだ。他国へミサイルでの援護を要請しろ。巨大ロボットが被弾しないところなら、どこにぶち込んでも構わないんだからな」

 「その件なのですが、『侵略者を下手に刺激するのはマズいから、とりあえず健闘を祈る』っていう体のいい言い訳で拒否されました」


 「あんの他国のタコ野郎どもめが~! この戦いで勝ったら”Noと言えない日本人”から”Noと言わせない日本人”って言わせるやんぞ~! ロボットのパイロットに攻撃命令を出せ。あの国に地球人は一人も居ないのだから手当たり次第に攻撃しても問題は無いんだから」

 「総理、その件に関して大問題が発生しました」

 「今度はなによ?」

 「敵を前にしてパイロットが脱出装置を使って、太平洋に逃亡しました」

 「なんて、こったい!」

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