ましろディスティニー

　香坂ましろが自宅の郵便受けに入っていた封筒を調べると、白色のカードが入っていた。紙でも金属でもないそれは色鮮やかに光り出し、ましろは別の空間に飛ばされてしまう。

　そこで出会った精霊のセレナと謎の声に導かれた先にあったのは「選択の扉」だった。
　願いを叶える権利を得られるが、選べば戻れなくなると告げられる。

　困惑したましろだったが、心のままの選択によって目の前に浮かぶ白色のカードを手に取った。
　なにかが変わるような気がして。
　誰かのためになれると信じて。
　ましろは魔法使いになった。

　生きるとは戦うこと。
　戦うとは生きること。

　願いを叶えることは？

　告げられた言葉の意味と自分の問いの答えがどんなものなのか。

　このときはまだ知らなかった。



※小説家になろうにも投稿しています。