第19話 神頼み

「助けてください…助けてください…神様…助けて…」

両の手を合わせ、すがるように白髪の老人が泣き叫ぶ…。

「もう…限界なんです…みんなが…私に大きすぎる期待を…応えられないんです」

その両目には涙が溜まる。

「ときには、金を押し付けてくる…」


「もう…限界なんだ…万能じゃないんだー!」

「私がなんでも出来ると思うな!愚かな人間風情が!調子に乗りやがって…努力もせずに…小銭で欲望を叶えようとするんじゃねぇよ!」


「口が過ぎますよ」

やんわりとした口調で、泣きじゃくる白髪の老人を諭す女性。


「ですが…大神様…限界です。助けてください…お願いです…気が狂いそうなんです」


「あなたも神様でしょうに……」

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