糾縄カフク

　幼なじみ、妹、後輩、大切なものの全てを勇者の一行に奪われた主人公ララト。彼は彼女たちを守るべく一行に付き従うが、しかし勇者らもまた敵地深くで倒れてしまう。 「力が欲しいか」薄…

　カクヨムに関する事を徒然と。 　他の小説投稿サイトとの比較などを交え、カクヨム両方の視点から書いていければと思います。 （現在数ヶ月に一度、ネタが溜まった際にまとめて更新して…

令和XX年、福祉による犯罪抑止と費用対効果に限界を見出した日本国政府は、幸福保全維持機構（Misery Cleansing Organization：MISCO）を設立。「社会に…

　冷戦終結後の九十五年。欧州の政治転覆を狙う秘密結社「第三コミンテルン」は、根城であるルーマニアに勢力を集結させつつあった。その指導者、少将＜マイオール＞は、超人部隊「童話の騎士…

歩きスマホ中にトラックに轢かれ死亡したホシノ・クロノが目を覚ますと、どうやらそこは異世界だった。ぱっと見和製ファンタジーそのものの異世界では、レトロゲーのRPGさながらに、始まり…

　これは「あの歴史的な瞬間に」生まれてすらいなかった人間の、妄言。いやちょっとピンポイントすぎるでしょう……集まるんですかこれ。私が心配する話じゃないですが。 ※本作は「アニ…

かつては夢を追いかけていたかも知れない、私。 満員電車の中で代わり映えのない世界を見つめる私は、一年に一度だけ、その景色が変わる瞬間を知っていた。――四月、桜が咲くその季節に訪れ…

赫奕たる戦果を示した一期から二年。しかしそこには、その立役者に憎悪を募らせる人々の、執拗な影があった。 これはけもフレ二期のどこかであったかもしれない、舞台裏のイフ。

終了が、すなわち世界からの消失を意味するソーシャルゲーム。 あったという記録すら残らず、記憶にも残されず、ただただ消えゆく運命にあった幾千の物語は、しかして一堂に会し、さる託宣を…

いつか世界が終わるなら、 こんなにも星の瞬く夜に。 地上の星がいっときに消えたあの日。 確かに僕は、そう思った。

　マックで会話する女子高生。 　電車で談笑する男性社員。 　見た目に反し正義漢なヤンキー。 　誰かが言った、誰かに聞いた都市伝説から、怪談が消えたのはいつからだろう。怪談の足跡…

「過ちは繰り返しませぬから」 そういう歴史を、きっと我らは習ったのだろう。 ああ、だけれども。 今ならば分かるだろう。 我らの祖国は、だから負けて。 我々も、そうやって敗北の…

時代と共に生まれ、時代と共に消えゆく都市伝説――、遺聞奇譚《ロストロア》。探偵業を営む鷹野ロアは、そんな消滅間近の物語を救済する異能を有していた。VRyoutuberと化したトイ…

　百年戦争の最中、祖国によって見捨てられ死に至った聖女、ジャンヌ・ダルク。その救出を希いながらも、恐怖から身動き一つ取れなかった一人の騎士は、セーヌ川で彼女の遺灰をかき集めながら…

さる城の最奥の間。幾多の屍を乗り越え訪れる勇者を、魔王は嬉々として待ち侘びる。親を殺し友を屠り、死地を共にした伴侶の命を奪い、勇者を取り巻く愛の全てを断ち切った魔王は、この世界で…

　夢を追いかけて上京した「私」は、気がつけばそれなりの年齢になってしまっていた。寄る年波に抗いながら、今日も今日とてガールズバーのプラカードを掲げる。折しも十年来の寒波が冷たい雨…

　晩秋の薄暮、私立聖繍高校で起きた殺人事件。その被害者を発見した「僕」は、通報者となった事を切欠に事件へと関わっていく。果たして将来を嘱望された優等生、暁峰（あきみね）ヨシホを殺…

　ブームの波に乗ったジャパリパークは、そのスポンサーの一つであったKADOKAWAの意向を受け、角川フレンズパークとして営業を再開していた。人気にあやかって訪れる人の波は絶える事…

　けものフレンズの監督が交代し、二期の概要が発表される頃、アニメ発のユニットは武道館を席巻していた。鳴り響く万雷の喝采の中、センターで歌う声優の胸を去来したものとは。 前…

　2017年10月4日。東京で暮らす僕は、長野に住む彼女と夜空を眺めていた。その日はちょうど、とあるアニメの中で彗星が降った日だとかで、二人して盛り上がったのを覚えている。だけれ…

　愛知県M市某所、福島原発の復旧作業に赴くべく手を挙げた「僕」は、派遣元であるK興業の寮にやってきていた。牧歌的な風景、長閑な田舎を絵に描いたような山間の古民家。――しかし新たな…

　岡山の山奥に住むJK、兎上ひよりは、通学に進学、それに趣味と、全てを賄う為にやらざるを得ないコンビニのバイトに、心から辟易としていた。ひと夏の上京で思い知った都会との格差を穴埋…

　風俗店員として入社した僕は、とある系列店にヘルプとして入っていた。そこに居たのは、かつてのNo.1、今は辛うじてNo.2に縋る、ボロボロに擦り切れた女の子だった。

　予てから自主制作で交友のあったアニメーターY。半ばゴミ屋敷と化したそこに住むYの元を、今日も今日とて無目的に訪れる僕。しかしてそこに広がっていたものは、小蝿と蛆の死骸に塗れた地…

上京後、暫く荷揚げ屋のバイトに従事していた僕。そんなある日、新築現場の清掃に向かった僕は、同席した作業員から昔あったのだという殺人事件の話を聞く事になり――。

　嘗て奪われし者は、もう二度と奪われないように、次からは奪う。一つの聖地を囲む様に建てられた嘆きの壁は、そうあれかしと支配者と被支配者に世界を分けた。大戦の被害者として銃を構える…

　数多の勝利を積み重ねども、その摩耗から緩やかに亡国への道を進むライヒ。そんな最中、存在Xの介入が新たなる転生者を呼び覚ます。彼の名はフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ。――神…

　ラインの悪魔への連敗を喫する連合王国義勇兵部隊。その渦中にあって、メアリー・スー中尉は復讐への狂気に蝕まれていく。「なぜアレは、悪魔であるにも関わらず、斯くも神々しいのか？」連…

　うだつの上がらない中年男性の「僕」は、推していたアイドルの突然の結婚報告に呆然とする。しかして走馬灯の様に巡る記憶を他所に、季節と時間は刻々と過ぎ――。それは結ばれる事の無い十…

映画館へ行くのにすら数時間を要する山奥のど田舎。そんな町に生まれた「私」は、一年前のあの日、偶然帰り道で出会った青年の事を思い出し歩を進めていた。降りしきる雨の中、彼女が見た光景…

朽ちかけた廃病院の一室、人類最後の一人となってしまったみらいは、今日も誰に読まれるでも無い日記をしたためている。幾つか去来する想いが漫然と死期を悟らせ、静かに手折った紙飛行機を、…

　レイナによって調律されたジャンヌの想区。 　しかしそこには、毎夜悪夢にうなされるジル・ド・レの姿があった。 　彼の脳裏に浮かぶのは、火刑台に処せられた聖女の非遇と、それを呪う…

　原作ゲーム、コミックにラジオと、関連コンテンツが次々と終焉を辿る中、突然のブームを迎えたけものフレンズ。しかしその舞台裏では、事態を飲み込めず困惑する、制作関係者の姿があった―…

　一度は死したコンテンツながら、アニメの開始と共に未曾有の社会現象を巻き起こした「けものフレンズ」しかしその暖かい物語と、燦然たる奇跡を目にする度に、薄汚れた「私」の心は非道く慄…

　天蓋の崩れかけた教会で、一人祈る貧しき少女。 　その美しい姿に恋をした悪魔は、彼女を守る為に神の奇跡を演じ続ける。やがて聖女として崇められる様になった少女は、自らを神の寵児と信…

　売れない作家「寵童イロコ」は、身銭を稼ぐため、水商売に従事していた。その仕事は男娼、すなわち同性相手に身体を売る仕事な訳なのだが……事もあろうに、行く先々で事件に巻き込まれてし…

　存在そのものが死を誘引する名探偵は、もはや見えざる手を持つ殺人鬼だ。国家災厄「ビーレフェルト」に指定された探偵たちと、それを狩る機関「ライヘンバッハ」――主人公「伏見塚（ふしみ…

　すでに神主すら去り、寂れるに任せた田舎の廃社。そこで「神」として生まれた「私」は、久方ぶりに自身を認識してくれる生き物と出会う。なんでもその狸めいた生き物は、携帯ゲームの産物と…

　かつてカフカは苦しみました。 　パンの為の仕事と、全く花開く事の無い自らの文学の狭間で。 　それは今を生きる私たちにとっても同じと言えるでしょう。 　筆者もまたそうです。創…

　サービス終了間際のソーシャルゲーム「セブンスグロリア」 　そのゲームの主人公を務めるララトは、このまま刻々と消滅を待つより、いっそ自分から消えてしまおうと思い立つ。 　今じゃ…

大国のかざす正義によって蹂躙された砂漠の国。 トードリリー。歌えない鳥と青年の出会いは、二人の未来にどんな分岐を齎すのか。

「わたしのことを食べて下さい」 　魔王が助けた――、いや、正確には食べる為に奪った筈の盲の少女は、眼前で堂々とそう告げた。 　被食者と捕食者の間に芽生えた奇妙な関係は、やがて魔…