こんにちは、ハヤシダノリカズと申します。
前回の企画【ヒトの業を描いた普遍的な物語を読ませてください】https://kakuyomu.jp/user_events/16818023214164584571?order=published_at
には、沢山の作品を寄せて頂きまして、ありがとうございました。
この前回の企画でも、テーマに沿った【あなたなりの純文学】を募集しました。すると、素晴らしい作品が数多く集まりました。私好みのものを何作も読ませていただく事が出来ました。眼福でありました。
ですが、テーマが【ヒトの業】であったせいでしょうか。悲劇的な結末の作品が多かったのです。ヒトの業を描く以上、ハッピーエンドで終わらせる事は難しく、大団円ではない結末で、読者に何かを考えさせる余韻を与える文章の結びになる事は必然に近かった事と思います。
希望より絶望、救済ではなく試練……、そんな感じで、人類の業とは昏く凄惨なものなのだという作風のものが多かった印象があります。
と、いう事で、今回も【あなたなりの純文学】を募集しますが、今回は【最後の一文に癒しのある作品】をテーマに据えたいと思います。
今回募集する作品は
・あなたにとっての純文学。『この作品は私にとって純文学なんだ』と言えるもの
・ヒトの業を描いているもの
・物語の結末に救いが描かれているもの (結末を読む事で癒される読書体験となるもの)
・過去作、新作は問いません
・完結済み作品であること
・文字数は二万文字以内
・参加作品数は一人二作まで
これらの条件を満たすものです。
上段三つは主観によるものですから、この三つで判断して私が作品を除外する事はありません。
下段の三つは客観的事実ですから、連載中の作品、二万文字を超えている作品、三作以上の参加は除外対象となります。
皆様のご参加をお待ちしております。
さて、純文学の定義ですが……。前回の募集時に以下のような事を書きました。
――
純文学というと人それぞれに捉え方が違うもののような気がします。そして「こういう小説は文学ではない」という否定はしやすくて、「文学とは、純文学とはこういうものだ」と定義するのは難しい……そんな風に私は感じています。
また、小説を読むという読書体験は気軽に楽しめるエンタメであって欲しい、まるで説教を受けたような読後感に陥る重い文章なんて読みたくないという読者も多いでしょうし、文学に寄せた小説を書くというのは自己満足以上のものになりにくいようにも思います。
でも、ヒトの業を描き切って、ヒトが生きていく上で必要としている真理を、シンプルで美しい言葉で紡いだ物語ってのを読んだ後には、胸に抜けない棘が刺さったままのようになりますし、その棘が愛おしく心地よかったりもします。
そして、そんな物語は時代を超えて人に愛されるものにもなるのでしょう。
今回はそんな小説を募集します。
誰かの『純文学とはこうあるべきだ』に沿ったものじゃなくてもいいです。
ただし、五十年後、百年後の誰かに読まれても、その人に届く言葉である事を意識したものを私は希望します。
流行の言葉を使うのはNGではないですが、『現在は誰にでも通じるけど、三十年後には通じないんじゃね?』みたいな言葉は、作中でさりげなく説明しておく、といった未来の人が読んでも躓かないよう配慮した文章表現は嬉しいですね。
また、小説には時代を切り取るという史跡のような側面もありますから、現代を描く事は問題ありません。でも、五十年後の人に『スマホって何?』と思わせたままに物語が進行していくのはもったいないな、なんて事も思う訳です。
他方、SFやミステリや怪奇小説にだって、ヒトの業が描かれていれば、それは文学足りえるとも思います。
――
こちらをご参考に【あなたなりの純文学】でご参加ください。
よろしくお願いいたします。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「最後の一文で救われる……、最後の一文で癒しを得られる純文学を読ませて下さい」を選択してください。
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このイベントの参加受付は終了しました。ありがとうございました。
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