「思い出せない記憶」を含む小説

俺はあいつを思い出せない。 記憶に微かに存在するあいつを思い出せない。 一つだけ分かるのは俺はあいつに恨まれている。 俺は未完成では終わりたくない。 俺は俺と言うパズルを完成させ…

　集落が焼かれて現場に駆けつけた派遣部隊の青年、池緒渠《いけおこう》は今際のエルフの少年から『ヤシャ』というダイイングメッセージを受け取る。 　市の派遣部隊は必ずやこの卑劣な敵の…

声を失った青年と、かつてその声に恋をしたはずなのに、心をなくしてしまった女性。 ──あの日、ふたりは東京駅で出会い、確かに想いを重ねた。 けれど、時は流れ、言葉は擦れ違い、記憶…

事故にあった僕は、何ともない日々を流れるように送っていく。でも、何となく、忘れちゃいけない大切な人がいる気がするんだ。思い出せない。記憶障害のある僕は、君を思い出せるのだろうか

街の片隅に、誰も近づかない古びた店がある。 お化けが出るという噂もあるその場所に、少年は住んでいる。 けれど本人(主人公)もしゃべる猫ユウも、その店が何の店なのかを知らない。 …

『静謀日和（せいぼうびより）』 ――静かに謀（はか）る者に、嵐はよく似合う。 あらすじ： 「パパ、それ、死体じゃん」 娘のその一言が、日常に亀裂を入れた。 地方都市で“市の…

　地図には載っていない「名なしの島」、そこにいるバケモノを退治してほしい。非正規軍のインセクト・ケージに、そんな奇妙な依頼が舞いこんできた。 　依頼を引き受けたインセクト・ケー…

深夜の診察室に現れた謎の少女。 彼女は「また会えて嬉しいです」と俺に笑顔を浮かべる。 思い出せない記憶。 彼女はいったい誰なんだ。 ※短編です。

伯爵令嬢のエルファネット=リィ=ハーゼンクロイツは、ジョブ獲得の儀式にのぞみ、テイマーの職を得てしまう。 しかしテイマーは、モンスターと触れ合うため、忌み職とされていた。伯爵家に…

年がら年中、酒を水のように飲みまくる中年。 そんな毎日を送っていると、前日の記憶がなくなってしまうことも、しばしば。 これは朝起きて、妻に「昨日のこと覚えている？」と言われても、…

自分の記憶を追体験できる装置が娯楽として普及している中、「私」の恋人は、これまで興味を示さなかったその装置の最新型を気にしている。 「思い出したくない記憶ばかりだ」と言っていた恋…

「どうかその手を離さいませんように」 いつか会いたいと願った。 そうしたら本当に会えた。 なのにどうしてそんな悲しい事を言うのだろう。 何がいけなかったのか。 今となってはもう…

　とある世界のだだっ広い草原のど真ん中で、ある少年は目を覚ました。辺りを見回すが人の気配は無く、文明を欠片も感じない、全くの未開拓の地での目覚めだった。しかも何も思い出せない、記…

「チャンスは残り三回です」 その声でぼくは覚醒した。 シロタ・フラッシュバックという、心身が危機に瀕した際に作動する電脳内の安全機能ソフトウェアのアナウンス。これが聞こえると…

ふと目を覚ますと、見知らぬ美少女が隣で眠っていた。……しかも、裸で。少女に見覚えはない。それどころか、昨日の記憶が全くない。 これ、この子が目を覚ましたら、やばいんじゃないか？…

枯れ尾花を幽霊だと思い込むことが諺になるんだったら思い出せない記憶を綺麗な思い出だと信じたって良いじゃないかと思いながら書きました。本当の記憶がそんなに綺麗じゃなかったとしても覚…

ある日寝ると記憶が飛んでいて名前も思い出せない。記憶が飛んだ先は､､､少ない情報の中で今起きてることの原因を探す。読む時に意識するのは 始めと終わり。 最後には、全てがつながる。…

見知らぬ部屋。誰かもわからない死体。思い出せない記憶。 そんな中で、気付いてしまった。自分が死んでいることを。 その後出会う双子の少年少女。 死してなお自分を認識してくれる…

思い出せない記憶や苦しい美意識へ。やり返したい今や希望のない未来へ。切なさを抱えた4人の扉は…… 認知症の女性は、大切な何かを忘れている――(一,箱庭にて) …

菅沢秀は、死んで異世界に転生した16歳。 しかし、彼は前世で自分に何が起こったか覚えていない。 彼が知っているのは、カラスになったことと、何かを問いかける声がしたことだけだ。 …