「心霊写真」を含む小説

「写真は撮るのも撮られるのも嫌いなんです」 そう言って写真撮影を断りましたが、本当の理由は違います。 心霊写真になるからです。 子供の頃からそうでした。 望んでいるんじゃあ…

　天才霊能力者栗宮院午彪と天才霊能力者栗宮院奈緒美の娘である栗宮院うまなは生まれる前から期待されていたのだが、残念なことに霊能力を持つことはなかった。 　霊能力はないものの、持ち…

夢の中で、これは夢だと気づいた。 初めてみる明晰夢は、結婚式場だった。だがこの会場は何かがおかしい。 招待客が全員、白い衣装を着ている。ウェディングムービーが全て心霊写真。親族…

　幽霊が見える人の話。 　ぼやけていたり、白っぽい半透明に見える幽霊たち。 　人混みで擦れ違う生きた通行人たちと同じように、幽霊たちも、ただ擦れ違うだけの赤の他人。 　それだけだ…

「やっぱりそういう事なのかな」 誠のお母さんの死後から一か月。遺品のアルバムから移したデータの写真を見返すと幼少期の誠を撮った写真にあり得ない形でお母さんが写り込んでいた。そして…

承認欲求を満たしたい"あたし"は、自作の心霊写真でバズることにのめり込む。

　生前の記憶がない幽霊の少女。 　何となしに現世を漂い続けていた彼女はある日、ある場所へたどり着く。 　　『うぐいす写真館』 　小さな写真館だった。 　彼女はそこで「目が見え…

幼い頃、とある廃墟に忍び込み、私は家族写真を拾うが、 背後から「完璧な家族になろう……」と囁く怖いものに出くわし————。 それから24年後———— 私は認知症の母親の介護を…

郵便受けに心霊写真が入っていた。

　一学期の期末試験を終えた直後、友人から妙な写真を見せられた。そこには肝試しにやって来た少年の一人が首無しになってピースサインをしている姿が映っていて、撮影者のクラスメートらしい…

記憶と記録が一致しない事ってないですか？ クラウドに上がっている写真の中に撮った覚えの無いものがあった。 病院をバックに黒髪で白いワンピース姿の女性とのツーショットだ。 女性はカ…

はじめに 　インターネットの普及で、今や世の中はスマホひとつで世界中の情報を知ることができる、デジタルの時代である。。 　そんな最先端な時代にあって、今なお怪談話や非科学的なこと…

何の変哲もない写真を指して、彼らはそれを「心霊写真だ」と言ったそうです。

孫娘におばあちゃんが話して聞かせます。 「おばあちゃんの昔ばなしを聞いたら、今日みたいな蒸し暑い夏の日がほんのり涼しくなるかもしれないよ？」 ちょっと不思議で怖いお話。 身の…

「……あなたたちは、なにをする部活なの……？」 「UFOを探します！！」 「いや先にネッシーを！！」 「まずはツチノコを！！」 「夏休み中に廃墟にいきたいです！心霊写真を活動日…

ーホラーゲーム、心霊写真、心霊動画、怖い話が大好きな少し変わった4人家族ー 霊感などない長男が主人公の視点で描かれる、"奇妙"で"不思議"で"怖い話"の短編集。 一部には最後に…

中学のころ、仲のいい４人で、廃墟に心霊写真を撮りに行ったことがある。 結局心霊体験はなにも起こらなかったんだけど、ちょっと未だに気になってることがあるんだ。

心霊写真とそれっぽい怖い話を創作するオカルト雑誌のライターである望月愼介（もちづきしんすけ）は、『嘘』を作り出すのに長けていた。この日もいつものようにフリー素材の廃墟を加工してい…

　百物語の二十四番目、倉木が言う。「霊の話なら、俺もあるな」