「八月十五日」を含む小説

　二〇七九年二月三日、或る重大事件の真相が日本へ共有される。遡ること十年前、二〇六九年八月十五日から十八日午前にかけて発生した重大事故、米国西海岸の企業群の通信設備・電子計算機群…

お盆休みの中盤の十五日。 一人朝食を摂っているとキッチンに落ちて溶けた氷の水溜まりが目に入った。 私はそこから家族の記憶へと思いを馳せる。 過ぎ去った人々への追憶から私自身の足…

二年前に突如として始まった内戦は既に勝敗を決する処に至っていた。長崎を目指して歩き、撃ち、踏み越えるだけの戦争だった。あの日までは..... 内戦末期の大宰府、瓦礫だけが残る旧市…

八月十五日に行われる、諏訪湖湖上花火大会は、 お盆に行われる戦争の鎮魂の花火大会。 最後の思い出のそこなら、妻の思いに触れられるかも。

　反対！ ……としか。

お品書き 八月十五日　　　穴子の箱寿司 九月九日　　　　菊の花寿司 十月八日　　　　いなり寿司 十一月十五日　　手毬寿司 十二月二十二日　田舎巻き寿司 一月一日　　　　蟹の押し…

祖父が死んだ。 享年百五。大往生だった。 亡くなったのは、とても暑い……本当に暑い八月十五日。 慌ただしく葬式終えた後、『俺』は母に頼まれ遺品整理を手伝うことになった。 と、いっ…

お盆の日――八月十五日の念仏の日。それは、喧嘩別れした亡き祖父を弔う大事な日のはずだった。 しかし、心身の不調により夢半ばで立ち止まってしまい、苛立ちに苛立ちを重ねていた紗羅は、…

一九四五年八月十五日、今からもう六四年も前の話だ、その日ぼくの住む国は何年も続いた戦争に負け、九九年もの間植民地となることになり、ぼくたちは母国語を失った。

一二三輝：平々凡々な中学二年生。趣味は読書。学内ヒエラルキー下位。 十都千鶴：S級幼馴染。全てにおいて隙無し。生まれた日、幼稚園、小学校、中学校と同じで、家も隣。中学に入った後は…

満州で引き離された双子の姉妹から始まる家族の物語。 以下、参考までに 一九四五年八月十五日：日本、敗戦（日本の傀儡国家だった満州に住んでいた人々が帰国し、混乱の中で現地に置き…

噎せ返るような夏の日に佇む、海沿いにいるとある女の子のお話。

ポツダム宣言受諾後にも続いていた戦争は、日本が分断統治国家になることを防いだ。 忘れられた最後の戦いへ

　人間には感情なんて荷が重すぎた。感情、をつかさどる細胞はじつはそれだけで意思があり制御機能があり統率もできてつまりどういうことかっていうと、感情、っていうのはそれだけでひとつの…

　昭和二十年八月十五日。アメリカでは第二次南北戦争、ヨーロッパではヒトラーの引退、そして、帝都東京はいくつもの巨大な煙突のような塔が乱立する煤けた都市となっていた。 　そんな帝都…

八月十五日の玉音放送の舞台裏ではどのようなことが行われていたのだろうか。 終戦前後に行われていた男たちの駆け引きや闘いが日本の舵取りとなって、この国の行く末を決めてきた。 七…

真夏ーー蝉たちも悲鳴をあげる季節。このお話の舞台は、そんな季節の八月十五日、日本の多くの地域がお盆とされるその日の夏祭り。少女の回想を交えて進む現在。 これは、とある…