「実は知ってます 短編」を含む小説

水と緑で溢れる神秘的な街――泉町。 そこに引っ越してきた雨宮春菜は、この街の住人が全て物語の生まれ変わり・先祖返りだと知って驚いた。 そして、春菜は、そんな住人にいつも驚かされた…

押せば一億円が手に入るボタン。その代償を知ってもなお、押せますか？

とあるバス停に、晴天でも雨合羽を着ている青年が居た。 利用者達は皆、知っていた。彼が雨合羽を常に着ている理由を。 けれど、本当は皆、知らなかったのだ。 ――何故、その雨合羽を…

銀太は絵が得意なはずなのに、授業で行う植物のスケッチがひどく憂鬱だった。 結局ひとり居残りで金木犀を描いている銀太に、理科の教諭であるほのかが声をかける。 聞くと銀太はわざわざ嫌…

　歩き疲れてカフェに入ってみたら、そこにはロボメイドのコスチュームでアルバイトする同級生の女子が。お互いに気付いてしまったけど、翌日の学校で、どんな顔をして会えばいい？ 自主企…

戦争を続けていた人と竜。休戦の協定の際に人質として人であるカルロータを娶ったアーヴィンは、自分が持たない彼女の強さに惹かれる。言葉が通じ合うのならば共存も可能なのではと言うカルロ…

この世界に、スーパーヒーローは居ない。 だが、スーパーパワーは実在する。 鳳 雛里《おおとり ひなり》はそのことを知っていた――彼女の親友、花蓮こそが10年前宇宙から飛来したスト…

『正義のヒーロー』であるために、『人間』をやめます。 正義のヒーロー『シャイン』である金のない三十路、鈴木。 彼は金にならないヒーロー業の傍ら、なんとか日銭を稼いで生活していた…

デートのために待ち合わせていたにも関わらず、土壇場にキャンセルされた女性は雨に降られてしまう。 雨宿りをしていると古書店の老人が入ったらどうだいと声をかけてきた。 本に馴染みの薄…

俺は一流である。生まれも、育ちも一流である。そんな俺が見舞われた不幸。 不幸は対象を選ばない。だが、俺は生きる。そして最後に俺は知った。生きる意味を見いだした。

　少年時代の思い出。夜の学校のプールで、彼が見たものは……。 （自主企画『妖怪が登場する作品募集』に参加する目的で書いた作品です） （カクヨム初出ですが、現在は「小説家になろう…

生きる意味を見失い、心を擦り減らした男は、「答え」を探すために貧乏な旅に出た。 傷みを背負ったバックパッカー、世界中の旅人たちに語り継がれている「とある落書き」との出会い——。 …

「正体を明かさなくてよかったのかい。」 「それは野暮というものでしょう運転手さん。」 「これはこれは失敬。」 「はは。」 「Zu sterben。だったか。若僧。」 「えぇ。」 …

私は犬である。 名前はブランキシマ。通称ブランカ。白い毛並みで、体がそれなりに大きくて、少しばかり知恵が回るだけの、ただの犬だ。 私の御主人──ファミルザ・グルーシスは、世間では…

アイドル育成ゲームに激しく依存していた藤沢優子と清水希は、治療セミナー以来親密な関係を保っていた。ふとしたことでまだゲームを続けている事実をお互いに知ってしまった二人は、アカウン…

現代社会において、朝型の人間と夜型の人間とではストレスの度合いが大きく異なること、知っていましたか？

　脱サラして農業をはじめたばかりの頃、ベテラン農家にトマトづくりのコツを聞きに行った。この人の作るトマトは、色鮮やかで実が詰まっている。味も極上だ。自分もそんなトマトが作れたらと…

短編集です。 「ひとりぼっちめしのソユーズ」をこちらに移しました！ (2019.4.6) 街コンテストに応募した『おもひでの、舟を漕ぐ』をこちらに移しました。(レビュー書いて…

　暇を持て余していたハンチのもとに、ニットが何かを持ってやってきた。 それはいわゆる絵本だったが、二人には未知の代物だった。絵本なのでページをめくれば、色味鮮やかなイラストが描…

言葉が飛び交う世の中から今やスマートフォンなどの台頭で文字が電子で飛び交う世界に。 そんな世界で自分を探す旅に出ようと決意する主人公。 先々で多くの方と触れ合い、自分を知っていく…