「誰もいない」を含む小説

差した傘の中、誰もいないのに肩がぶつかる。四方を壁に囲まれた、謎の空き地に積まれた石。片方からの視点でいえば相思相愛。存在しない言語を話し出すスマートウォッチ。雨の日の深夜二時に…

小学五年生の勇太は無類の生き物好きであるが、対照的に生き物嫌いの母によって飼育することを頑なに禁じられていた。そんなときに、近所の竹藪の中に誰もいない小屋を見つけ、勇太はそこで生…

拙アカウントのコレクション「現代中短篇」の予稿であり、改稿であり、余滴であり、esquisseです。概ねコレクション中（に収める予定）の以下の作品のvariant 〈異文〉を投稿…

誰もいない夜のバーで彼女と出会ってから今までの事を振り返って手記を書く私 初めて会ったあの日。お互いのちょっと変わった恋愛に対する価値観、大切な人への想いの形が似ていることを知れ…

(8900字の短編) スカイとマリンは小６と小５。結婚を認めてもらうために既成事実の結婚式の写真を撮ろうとする。北国の港町。真冬の祝日に。工事閉館中の誰もいない海岸線にある神社。…

あなたは神を信じますか？ あなたは幽霊を見たことがありますか？ あなたは魔物に襲われたことがありますか？ 東京の中心である黄金都市立川に、密やかに隣接する魔界都市昭島に、古より…

悔しさなんかで目が覚めたくないのに、まるで忘れるなよと言われているみたいだ。

中学３年の秋、好きな人に酷いフラれ方をした結果、学校でほぼ孤立してしまった田中優斗15歳。 傷心の最中、彼は心の中にこんな事を誓った。 「高校では絶対にリア充になるっ！！！！　…

「──私、ハル君のことが好きなの！」 「……お断りします」 高校に入学する前の春休み。 何の前触れもなく、隣の家に住む幼馴染に告白された。 そして彼は、彼女の一世一代の告白を拒…

狼の話をしよう。昔々のオオカミさ。 いまよりもっとおっきくて、言葉もしゃべれて賢い、立派な狼たちの話。 その昔、狼は誰よりも早く走った。 人間がまだ鉄を知らないまえから、彼らは野…

　人の感情や残留思念を見たり、相手の心を操る能力を持ったお茶目な女の子、真名。 　その正体は、人々の心の奥底、深層心理の海から生まれた統合思念体。やること成すことすべてが気紛れ。…

深夜1時。残業で遅くなった私は誰もいない夜道を歩いていた。 人気のない夜道は不気味で、嫌な想像ばかりが膨らんでく。お化けが出たら怖いなぁ嫌だなぁと考えながら歩いていると、後ろから…

音楽が好きで、家で練習をしたいと親に相談した主人公、柊侑。だが、彼の家系は代々外交官の家系で、音楽の道へ進むことを否定された。 どうしても音楽への気持ちを諦められない侑は、放課…

これはリメイク作品です。読みやすく分かりやすくを意識しました いろいろ付け足した結果さらに面白くなりました。もし良ければ元の作品も見ていってください ｼﾞﾘｼﾞﾘｼﾞﾘｼﾞ…

※あらすじに妖怪と句の解説をつけております。 もしも現代に妖怪が暮らしていたら そんな情景を詠んだ二十句 人に馴染み人とあるのか 人から離れてしまうのか どちらにせよ人のある限…

尊敬している「師」に対面し、自らの創作へのモチベーションを獲得したその日、ある〈ねじれた〉夢を見てしまう。なぜ幸福な出来事を経験した日に、そのような夢に苛まれてしまったのか。それ…

　「ね、どうしてこんな雨の中で歌っているの？」 　そうやって問われたのは、他に誰もいない橋の上。 　 　ずぶ濡れでギターを持った僕は、さっきまで歌っていた姿勢のまま固まって。 …

ミステリへの想いを込めました。 あえてのマニアック……です。

竜王に立ち向かった少年少女4人は 仇でもあった竜王を討つことはできなかった そして宴　みんなには人だかりがあって話していた しかしひとりの少年は誰もいない ｢…俺は置いてかれた…