「暗闇 短編」を含む小説

「私」は目覚めると、完全な真っ暗闇の中にいた。何も見えない世界の中で自分が何者か調べていると、この世界に光が灯っる。光を求めてそこへ移動すると、自分の身体が黒いモップのような体毛…

――暗闇にぽっかりと浮かぶ生白い首筋に、剃刀の刃を当てた。 花街の片隅、水揚げを控えた私のそばには、いつだって幻蝶の姿があった。 美しく奔放で艶やかな彼女を、私は疎んで、妬んで…

誰かの声に誘われて、深夜の屋上へやって来た青年。 足も手も自由にならず、勝手に動いてどこかを目指している。 裸足で暗闇を見つめる彼に起きていることとは……

渚が家に戻ると、部屋が荒らされていた。 雷鳴轟くなか買い物に出、戻るまでの、たった十五分ばかりの間に。 誰が。なんのために。どうやって。 人智を超えた力のように思えた。 雷鳴。停…

走る。俺は、走り続ける。 暗闇の中、どこまでも。出口の光に向かって。 きっと、いつかは、必ず外に出ることにできると思っているから。 そして、俺はたどり着く。 トンネルを抜…

遥か遠くで聞こえる耳鳴り、扉の隙間から感じる目線、暗闇で触れる冷たい手触り―。 これからお話することの数々は、もしかしたら別の世界のあなたが体験した出来事なのかもしれません。

真夜中の電灯もない真っ暗な通学路。 そこで、暗闇に浮かび上がる赤い風船を見てしまった人は必ず、 赤い風船に襲われるという・・・ この赤い風船の正体は？！

　大好きなガールズラブアニメの推し女子キャラクター二人のふれあいを間近で拝むため、『俺』は『壁』になった。大学のゼミで世話になっている教授が、二次元キャラクターの日常風景を限定的…

私が経験した人生の一部。今もまだ私は暗闇の中。

20??年。国は上級国民法を制定。 選ばれた者は一生涯の生活が保証されるという。 弾かれた者は下級国民として扱われ、その後の人生は暗闇になる。 選ばれるのは、日本の総人口1億人…

――世界は時間を止めた。 事故に遭遇しかけた「私」は、不思議な力に目覚め、意図せず世界の時間を止めてしまう。 朝の来ない永遠の暗闇の中で、「私」は夫である修司に「おはよう」と声を…

失望の淵に立たされた女性が、暗闇のなかで見たものとは……。

夏の夜、星を眺めに出かけた岬で僕は一人の女性と出逢った。彼女が抱えている悩みは、僕がずっと抱き続けているものとよく似ていて。真っ暗闇で顔も見えないのをいいことに、僕たちは誰にも話…

むかしむかし、あるところに魔法使いの女の子がおりました。 彼女は、魔法使い最後の生き残りです。 魔法使いとしての力が弱かった彼女は、お城の地下にある暗い暗い牢獄に魔導兵器の研究…

暗闇に一人投げ出された飛行士キャプリコン７は残された時の中で思い出に帰ってゆく。

とある病院の西棟。人通りの少ないエレベーターホールで、青木さんは毎日弁当を売っている。 仕事第一で生きてきた末期癌患者、息子の治療のため日々通うシングルマザー、理想の将来とのギ…

大学生となった主人公明人は、念願の一人暮らしを始める。新しい住まいに胸を膨らませ、思いきってドアを開ける！ しかし、部屋の中には髪の長い女性が暗闇の中たたずんでいた………。

思いついたことを、後先など考えずとにかく書き殴る。２０分で書いた超短編です。少女が死にます。それだけです。

彼は独特の思想を持ち、ほかの人より勉強がよくできましが、見た目は悪かったようです。社会で評価されても、いくら点数が高くても、小心者で醜い自分に負い目に感じてしまったのかもしれませ…

平凡だった私は、ある日突然音を失った。 治る見込みのない耳。 聴こえないはずなのに嫌な音だけが聴こえて来る、そんな気がして病院での日常に参っていた。 そんなある日、私の脳に響いた…