人上人下!日本10万人計画!
沢山そらい
プロローグ
「お前たちはー!最低である!!」
教室に響く怒号。
「何故かわかるか?!」
教師が1人の生徒を指す。
「は、はい、あの・・・」
「はい!死んだ!」
「え・・・?」
(バン!!)
「遅い!決断が遅すぎる!」
教壇を激しく叩く。
「貴様はどうだ!」
「はい!下級国民だからです!」
冴木歴磨は即座に答えた。
「その通り!なんの価値もない!」
ーーーーーーー
「ねえ、歴磨?」
帰り道、昇り龍学園神学のため、勉学は深夜まで及んだ。
「僕、疲れたよ」
「?」
「さっきは怒られるし、もう勉強したくない・・・」
泣いている。友人、冴木 倉人(さえき くらと)
「ねえ?なんで上級国民にならなきゃいけないの?」
「それは、国が決めたからさ」
「おかしいよ、それは!僕は馬鹿だから勉強したって、限界があるんだよ!歴磨と違って!」
「倉人、そんな事言っても仕方ないだろ?」
「解ってるけど・・・。歴磨はいいよ、お父さんが政治家だから、お金はあるし。僕は貧乏だから、このままだと、下級国民だよ。一生終わりだよ!」
「倉人、明日学校休もうか?」
「え?」
「ズル休みだよ」
「久しぶりにゲーセンでも行こうぜ?」
「でもそんな事したらどんなに怒られるか」
「大丈夫、俺の親父は政治家だぜ?怒られないって」
「む、無茶だよ!」
「・・仕方ない、矯正!」
「あ!何するんだよ!」
捕まえて、強引に連れて行った。
ー歴磨の日記ー
もちろん、次の日、とことん怒られた。
でも、楽しかった。日々の疲れが吹き飛んだ
倉人もすごく喜んでた。
「馬鹿野郎!こんな問題も出来ずにどうする!?」
教師に怒られながらも、俺達は支え合い勉学に励み、そして、
上級国民の第1歩となる、昇り龍学園の入学試験に挑む。
模擬試験の結果はお互い合格率100%!
「じゃあ、会場で会おうね、歴磨」
「ああ、倉人」
ーーーー
「親父?どうして?」
「関わるな、と言ってるんだ」
「なんで倉人は試験、受けれないんだよ?」
「奴の親は、中小企業の従業員だ」
「そ、それがなんの関係があるんだよ?」
「将来、上級国民になるべき職業じゃない。リストから外しておいた」
「な!?あんなに頑張ってたのに!しかも、倉人は俺の親友だぞ!」
(バシ!)
「!」
平手打ちが飛ぶ。
「親にその口の聞き方はなんだ?!」
「・・・」
「将来上級国民になるべき者が、そんな事でどうする!?」
ーーそれから、親友の獅子唐倉人には、会えていない。
会いたくても、親父は許してくれなかった。
1年後。
俺は昇り龍学園への入学が決まった。
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