1話 上級国民

「式ー!!」


昇り龍学園 祭。学校噴水広場では、ロック調の音楽が鳴り、大勢の生徒が踊っている。学校の門が閉ざされ、そこに並ぶのは大勢の女性。


・・ピタッと音楽が止む。


スポットライトが、広場中央の噴水に照らせられる。


そこには真っ白な制服の男。噴水とともに浮きながら。


「ようこそ!皆様は、厳正な抽選の結果選ばれた!喜ぶべきべき女性たち!」


目的は、将来の上級国民の旦那探し。目が血走っている女性もいる。


「パーティの時!」


一斉に門が開く。学園敷地になだれ込む女性客たち。


「さあ、誰を旦那にしたい?」

「この場に居る皆さん?上級国民は好きですかー!?」


(はーい!!)

答える一般客。


「それでは、選びなさい!あなたの未来の旦那様を―!」


校舎の壁には電光掲示板。そこには

イケメンが映る。


「パーティピーポー!ポセイドン!]

「去年の優勝者!親は上級国民!」


電光掲示板には 


Bluetooth パスワード

(UP dragon)の文字。


「きゃあ!ログイン出来たわ!」

手持ちのスマートフォンからアプリへ。


(登り龍学園の生徒一覧)

へログイン。


そこには、ズラッと生徒が並んでいる。


「最高!」

顔写真の下には、ランクがあって、A、B、Cなどランク付けされている。

それぞれ、上級国民になれる可能性を示している。


3年生 ポセイドン ランク S


登り龍学園きってのエース。1番人気。


「2位は・・?」


2年生 獅子唐 歴馬ししとう れきま!ランクS!


「さあ!将来の上級国民候補だ!今のうちに気に入ってもらうんだ!」


きゃー!きゃー!


沢山の若い女性が、群がる。登り龍学園祭。将来の旦那様を、探しに来ている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る