「聞こえない」を含む小説

　四月初旬。俺が目を覚ますと、妹の頭上に数字が見えた。それがなんなのかはわからなかったが、だんだんと、好感度のようなものではないかと察した。また、何故か妹の心の声らしきものも聞こ…

<kamisama system access = synopsis> <link blue> <text> <地上に人間が住めなくなって幾千年。 人間は地下へと住処を移した。 …

再テストさえ合格すれば終われる補習で、荒牧は最後の一人まで残っていた。ようやく帰ろうとした渡り廊下、ふと学校に響く“夏休みの音”へ耳を傾ける。 ──ペタリ、ペタリ。そこに迷い込ん…

「果てに行こうと思います」 ある冬の朝、彼女は世界と決別することに決めた。 ヒトの心の声が聞こえてしまう少女は、＜果て＞に住まうと言い伝えられるモノノケを探す旅に出る。

奇形児として生まれたが故に、 誰からも愛されなかった子。 たまたま聞こえてきた選挙演説の 「〇〇アキラ！〇〇アキラで御座います！」 それでいいやと「明（あきら）」と名付けられた…

獣人の国に生きる私。けれど、私にはふかふかの耳や立派な尻尾がついていなかった。 そんな私は力も弱く、役立たずとして、父親に捨てられてしまう。 しかたない、とすべてを諦めた時、突然…

友達の話なんですが。山の奥から助けを呼ぶ声が聞こえてきたから……。 そこにはいったいなにがあるのか。

　図書室で見つけた本が、異世界への扉を開く――。 　高校の図書室で、ある本を偶然手にした深青《みお》は、異世界転移の物語の主人公・志帆《しほ》の次の世代――志帆の娘として突如…

魔法を使える現代社会。 そこに生じた差別を打ち破るハードボイルドストーリー！

この広い宇宙のどこかにある星での話。そこではかつて、文明があった。しかし現在、その文明は滅び、日夜、戦争が行われていた。二つの軍に対立し、銃声が聞こえない日はなかった。これは数あ…

武家の姫、久峨絃葉は幼い頃から自由に行動することは叶わない。己を取り繕い、周囲を思い気持ちを偽る日々に逃げ出したいと願った時、何処からか声が聞こえた。導かれるように庭へ出ると、妖…

　目が覚めると見知らぬ森の中。柊　夏人(ヒイラギ　ナツト)の異世界転生は森の中から始まる。 　この世界の事を全く知らない状態で立ち尽くす夏人に、通りかかった親切な盗賊によって牢屋…

小さな港町で細工師をするイーリスには、ひとりの同居人がいた。声を失った女性、名をシルフィエ。 言葉こそ優しいものがかけられようと、その心の内はごまかせない。イーリスはシルフィエを…

桜が咲き乱れる季節の少し前、自分の元に一通の通知が届いた。けれど、その中身を見る事は出来なかった。ある朝、唐突にラッパの音が聞こえて…。

　それは三年前、『僕』に贈られた一通の手紙から始まる物語。 　『僕』が彼と出会ったのは高校二年生の秋の頃だった。 　出会いは最悪だった。 　高校二年生の文化祭、ひとのいないはず…

　ごく平凡な家に生まれたレオ。ある日彼は父の仕事の手伝いの途中、湖に立ち寄る。するとどこからか声が聞こえてくる。 「ここにいてはいけない」 嫌な予感がした彼は家に戻るが、そこ…

「お前はパーティから追放だ 」 「お前とは婚約破棄だっ！」 何処ぞの勇者パーティの荷物持ちがパーティ追放されただの。 公爵家の令嬢が婚約破棄されただの、公爵令嬢を蔑ろにしたもの…

55番目の詩集です。

その旅行は単なる思い出作りの廃墟探索で終わるはずだった。 舞台となるのは竜宮城を模して作られたという温泉旅館。経営者の孫娘であり、何かを隠しているサークルの先輩。誰も居ないはずな…

フローゼの森と呼ばれる古い森の守り人一族の末裔リリア＝フローゼはおじいちゃんのお墓を作りながら都会に行きたいなと考えていた おじいちゃんの残した遺書に一通り目を通して、自分が何を…