君に伝えたい三つのこと

KaoLi

第1話

『拝啓、奥村海音かいとさま。

 君が、この手紙を読んでいるということは、俺はきっともうこの世にはいないんだろうね。

 俺は今まで君に何をしてあげられただろう? してやれただろうって、今になってすごく気になるよ。だけど、そんな俺だけど、言わせてほしい言葉があるんだ。

 俺の想いを。懺悔を。どうか、聞いてほしい。

 それから――、いまさらだけど、

 先にいってしまう俺を、どうか、許してほしい。』


 それは三年前、僕に贈られた一通の手紙。差出人は、僕にとって忘れられないひと。


 天川将成あまかわまさなり


 僕が、高校三年生の時に出会った、初めてできた友人であり、親友であり、一年間共に過ごしたひと。

 そして、三年前に亡くなった最愛のひと。

 手紙は、今までの思い出が詰まったびっくり箱のようで、僕は今でもその手紙を読むたびに、まだ君が生きているんじゃないかと錯覚して、君のことを昨日のことのように思い出すんだ。

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