「鳴き声」を含む小説

　カーミリア伯爵家の長女レイラは、妹アンジェリカの我が儘な要求を決して断る事が出来なかった。 　それは幼い頃に妹が大切にしていたカナリアを、姉が誤って殺してしまったことから始まっ…

鯨の鳴き声を聞いたなら、たちまち連れ込まれる夢の世界。

KAC2022作品　「真夜中」 ワインエッセイ『神の血に溺れる』の備忘録みたいなネタ帳です。 本編とは関係のない話ですが、こんなエピソードがあったということを書き記します

【KAC2022参加作品】お題「真夜中」 外から子どもの泣き声が聞こえる。小学生のミオは怖くてたまらない。

「ああ～！　猫の手も借りてえ！！」 　俺は森の中でそう叫ぶ。 　俺の目の前には大量のゴブリンが群がっていた。 　一匹や二匹じゃない。 　ざっと数えただけで二十はいるだろう。 …

世界の構成要素

世界から争いをなくす方法や誰もが幸せに暮らせる国について書かれた本が、国王によって禁書に指定された。 その本が燃やされるとき、美しい鳥が生まれる。 ※閲覧注意。焚書の描写があり…

寒い冬が終わり。鳥たちの鳴き声も聞こえだして、もうすぐ桜が咲きそうなポカポカ日和のある日の事。私は駅のホームで電車を待っていた。その時にちょっと耳を澄ませてみると――。 「明日…

　都内某所の駅舎の上、今日もあくせく動く人間の頭を見つめながらカラス先輩とハトはあくびをする。 　カラス先輩がゴミをあされば、ハトがつつく。絶妙なコンビネーションを見せる二羽に向…

　女子大生の美弥子は、目が覚めると異世界にいた。 　周りにある物や人は、高層ビル並に大きく、また言葉も全く通じない。 　踏み潰されそうになったり、森の中を彷徨ったりと、訳の分から…

ある朝、何かの鳴き声がうるさくて目が覚めた。 反省はしてるけど、後悔はしてませんm(_ _)m 自主企画「階段小説」によせて書きました。楽しかったです。

テケリ・リ。陸の孤島、森の洋館。ただ友の家に遊びに来ただけのはずだった。テケリ・リ。水槽に閉じ込められたナニかのおぞましい鳴き声がする。この館の持ち主こと友人は見当たらない。ここ…

　勤務先の工場で爆発があった。いつも通り4時30分に起きたら、家の窓から見えたのだ。夏の終わりの未明。目が覚めて、窓の外の不自然な赤い明滅に気づいて、目を凝らして愕然とした。今日…

再テストさえ合格すれば終われる補習で、荒牧は最後の一人まで残っていた。ようやく帰ろうとした渡り廊下、ふと学校に響く“夏休みの音”へ耳を傾ける。 ──ペタリ、ペタリ。そこに迷い込ん…

「かえるの合唱（または、かえるのうた）」という童謡がありますが、かえるの鳴き声が入る部分にバリエーションがあるのですね。 　作者の馴染み深いのは「クワクワクワクワ　ゲロゲロゲロゲ…

３万円持ってお買い物に出かけたら、猫の鳴き声が。 いつもならスルーするけれど、なぜか今回だけはスルーできず、猫を保護することになった実話です。 2021年夏の話です。

遠く鳴る波の音に、鳥の鳴き声が混じり 水平線には、島が邪魔をする 寝ぼけていては何も見えない 目のまえの人すらも

ストーカーが幼馴染みをナイフで殺そうとした所を庇って死んだ俺は、気が付くと異世界に転生していた。だが、目の前に見えるのは生い茂った木々、そして、赤ん坊の鳴き声が３つ。 そんな俺た…

ある春の宵、私の家に迷い込んできたのは愛らしい猫だった。 だが、普通の猫と2点違うところがあった。 それは、辻ヶ花の着物の柄を持つ毛並み。そして、箏の鳴き声をしていることだったー…

『私が人魚に遭遇したのは、長袖で外を歩くと肌が汗ばんでくるような、季節が春から夏へと移ろい始める頃合いだった』 　旅先で遭遇した人魚に魅入られてしまった『私』を描いた掌編。