「ひと」を含む小説

割れんばかりの雨音。 じっとりと肌に張り付く服の感触。 稲光に白く照らされていたあのひとの肢体。 子供の頃に垣間見た、今はもう夢か現か定かでないあの夏の記憶。 　■ □ ■　 …

第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト　二十首連作部門投稿作品 兄弟のように育った幼馴染二人が同じ家に住み同じものを食べる家族になった

恐竜大好き女子中学生双葉未来はある日純白のプテラノドンに攫われ、途中で意識を失ってしまう。 目覚めると目の前にいたのは未来人の美少女。 そして彼女に案内された先にあったのはアンモ…

頑張った。 貴方に。 捧げます。 頑張ったです。 誰が、何と言おうとも。 貴方は。 頑張ったのです。 切ないほどに。 どうか。 安らかに。

　魔族が暮らす国、ザルガンド――その国の国王には昔人間の恋人がいた。彼は彼女が生まれ変わるたびに探し出し、彼女だけを愛しつづけている……そう言われていたが、とある事情で十年ほど彼…

ある物語から。 儚く散った。 あの人へ。

　エルダー・シングス魔術学院、薬学部二年生のニナ・ヒールドは、『スカイ・クラッド』の代表箒手だ。 　《劔》の魔女を討ち果たし、選手としてひとまわり成長したと思ったのも束の間、ニ…

　百物語の二十八話目、大葉が言う。「ちょっと聞きたいんだけどさ、クッソ重いものをさかさまにする方法ってあるか？」

第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 一首部門に応募している作品です。 仲間に見てもらったり大学の文化祭で展示を行ったりということはしてきましたが、このようなコンテストへ…

ホワイトですらないクリスマス 将来に希望を抱けず、感情の起伏も薄い少女は、ただ一度だけ淡いシャボン玉のような恋をしたことがあった。

　今から四〇〇〇年と少し前。 　世界を照らしているのは造物主ではない事を人々が知り、信じて、〝主なりし光〟と呼び慣らわしてから、七〇〇年の時が流れた。 　その当時、世界を二分…

――ああ、やっと見つけた。 ――我が君、どうか我を再び御身のしもべとなし、とこしえの忠誠を誓わせたまえ。 ――いいとも。君の主に僕はなろう。 竜仁はある夜奇妙な夢を見た。 「お…

「第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト　二十首連作部門」参加作品 今は居ぬ人を偲ぶ

【森のペンションで上がる悲鳴。楽しいはずの旅行先で待ち受けるのは・・・。スプラッタ系ホラー】 ■あらすじ 　大学生の福島信雄は、サークルの仲間たちとともに北海道にある、ひと気のほ…

秋の七草の目線で綴った、人間たちの生活の様子のひとコマです。 第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト　短歌の部　二十首連作部門　に参加しておりました 参考作品： 『なないろ・な…

第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト／短歌ニ十首連作 「われはMetoo」梶木冴氣 性犯罪は魂の殺人です。私は短歌や作文を趣味にしていることで裡なる澱みを吐き出せ、精神を平常に戻す…

☆　恋を知らない氷の令息（マルクス編）　 　王太子の側近であるマルクスは、自分の婚約者に想いを寄せている彼に婚約者を譲ると申し出る。 　それで良いと思っていたはずなのに、自分の気…