「誌」を含む小説

　ある夏の日、幼なじみの女子高生・真紀子と悠花は、ジュースを巡って緩くじゃれあっている内に、緑地の茂みへと入っていって……。 自費出版した同人誌の再録作品です。 ※この作品は…

絶縁状態だった姉の訃報を受け、小説家をしている妹・東千尋(あずまちひろ)はその葬儀に訪れた。 ひどくイヤミな親戚達のせいで針のむしろの様なそこで、千尋は姉の娘だという、過去に散々…

斉明天皇（宝）の一行は、朝鮮半島に兵を送るため、飛鳥を発ち、石湯行宮（いわゆのかりみや）に滞在する。その港である熟田津（にきたつ）から月を望む額田王は、長く宝に仕え、その衰えをつ…

　あの日の真実は誰にも分からない。 　あの人の真実は誰にも分からない。 　けれども、それでも、 　――願っても、構わないだろうか。 （2007年制作／文学サークル機関誌投稿作…

この作品は、１９７５年、私が１７才のときのものです。 パルコ出版から出ていた伝説のサブカル誌「ビックリハウス」の 「第７回エンピツ賞」を頂戴いたしました。 名称からお分かりのとお…

冬。本が好きな先輩と、私。静かで届かない物語。　＊2019年発行の同人誌『春の夜のステラビナリア』収録

ファンタジー短編。 「精霊」が、使い古された人工物から、年に一度だけ現れるお祭りの夜。貧乏人の持っていたたった一枚のビタ銭から現れた、無邪気な精霊少女ビタが巻き起こす、不思議で優…

ほぼほぼフィクションですので、詮索はご無用。 筆者の田舎の禁忌伝承を出発点として、あることないことを論考風に書き連ねております。 カクヨムプライベートコンテスト～カクヨム編集長…

授業の空きコマを、わたしは決まって動物園で過ごす。 　大学から歩いて五分程度、併設されていると言って過言ではない場所にその動物園はある。 　園内はそれほど広くなく、動物の種類も決…

蒼葉第七文芸部（当時：蒼葉中学第七文芸部）「第七文芸」一号に寄稿した作品のプロトタイプです。基本設定こそ共通してますが、同人誌版とは全然違った話になっています。 あとがき ht…

短編、一話完結。創作落語風コメディ。 桜の木の下で交通事故を起こして死んで幽霊となった主人公、ところがその木には他にも幽霊がうようよ。中でも偉い「幽霊の長老」に会うことになるの…

　アナログゲームを楽しむ７人の若い男女はそれぞれ恋愛事情を抱えていた。 　先に進めない３人。 　足が止まった男とタックルしかける女。 　それを眺める男女。 　３つの恋の行方は何処…

北国の町で見つかった焼死体、その無残な亡骸は数か月前に暴力事件を起こしてパートナーのマスコットと逃走していた魔法少女のものだった。 残酷美を売りとする特殊な映像業界で活躍してい…

ファンタジー短編。読み味はほのぼの、内容はシリアス、混然とした一品。 天才と○○は紙一重？　山間の学校に突然転校してきた美少女アーイーは、給食は食べない、掃除はしない、そして屋根…

悠と同じアパートに住む同級生・江波透夏。 下校の途中に会った彼女は、少し様子がおかしかった。 誰かに手を伸ばすことが不得意な、子どもたちの話。 初出：病と明かさぬ夕べ（Text…

7年前、部誌に投稿した作品です。 初めてのお題作品、初めての掌編小説……いろんな初めてが詰まった大事な作品だと改めて感じました。 楽しんでもらえたら嬉しいです。

――ここは、2011年の大きな地震と津波から立ち直りつつある、列島の北の方にある街「S市」。 　悠未（ユーミ）、灯理（アカリ）、祈（イノリ）、奈由歌（ナユカ）、焔（ホムラ）の五…

人食いキノコに覆い尽くされ寂れた街道。この先はきっと滅びたに違いない。絶望する旅人さんの前に現れたのは、賑やかだけれど、ちらちら視線を感じる不気味な地下の街……。 ＝＝＝＝＝＝…

不眠休暇という新しい制度を実施する主人公。 必死に睡魔との闘いを経て休暇を満喫しようとするが…… 寝れないと全然休暇を満喫できませんけど！？ ↓前回の投稿↓ 『これから地雷…

非紙媒体冊子専門の文藝サークル【凜風文藝会】の会誌です。他にも小説家になろうにて同じ内容のものを公開しております。