概要
授業の空きコマを、わたしは決まって動物園で過ごす。
大学から歩いて五分程度、併設されていると言って過言ではない場所にその動物園はある。
園内はそれほど広くなく、動物の種類も決して多くない。入口を抜けるとまず鳥類の檻があって、ウサギ、モルモット、羊、山羊、馬、牛、豚とコーナーは続く。ゾウやキリンといった大型の動物はいない。サイやカバの姿もない。
この小さな動物園が特徴的なのは、最奥にトリケラトプスがいるという点だけだ。
ご存じだろう。白亜紀に栄えた恐竜の名前だ。
(文芸誌アリオトvol.3掲載作品)
大学から歩いて五分程度、併設されていると言って過言ではない場所にその動物園はある。
園内はそれほど広くなく、動物の種類も決して多くない。入口を抜けるとまず鳥類の檻があって、ウサギ、モルモット、羊、山羊、馬、牛、豚とコーナーは続く。ゾウやキリンといった大型の動物はいない。サイやカバの姿もない。
この小さな動物園が特徴的なのは、最奥にトリケラトプスがいるという点だけだ。
ご存じだろう。白亜紀に栄えた恐竜の名前だ。
(文芸誌アリオトvol.3掲載作品)