「語り？」を含む小説

　友だちの話なんだけどさ、と語り始めた友人は、どこか落ち着きがなかった。 　ああ、これは定番のあれだ、自分の話をさも他人事のように言うやつ。 　内心の期待をおくびにも出さないよう…

大逆の罪を着せられた史官の李浩文。彼は一切申し開きをせず、ただ処罰を待っていた。 皇帝直属の特務機関である仁武司から来た青年は、浩文の犯した罪を精査するために彼の元を訪れる。特…

　これは筆者とその家族が体験した科学では説明できない、いわゆる「心霊体験」を記述するノンフィクションである。 　ほぼ全て筆者とその家族の記憶に基づく事実であり、霊的体験を信じられ…

夜に起きた、様々な人の物語を描く、掌編・短編集です。

とある夏休みの午後。放送部の部室にて。 あなたは、クーラーをガンガンにきかせた室内で、フカフカのソファに寝そべって、最近お気に入りのVtuberのＡＳＭＲ音声をバックミュージッ…

　台風の通り道といわれている島は台風の襲来に慣れている。 　今回も天気予報どおり台風が直撃するらしい。 　バイト先の店長から臨時休業するからバイトはないと連絡がきたけど、わざわ…

「これからあなたには自分から望んで私に命を差し出してもらうことにします」 そういってある夜枕元に現れた死神を名乗る女の子は、とても可愛かった。 寝苦しい夜に、可愛らしい花が添えら…

夕暮れ時。 あなたは何を、思いますか。

僕はある日、年齢不詳の若い紳士に出会う。 彼は自らを伝説の不老不死、サン=ジェルマンと名乗り、世にも不思議な話を語り出した──。

小説、ではありません。 カクヨムに掲載するのは間違っているのかもしれません。 幼い頃に毎夜聞かされた怖い寝物語でした。 久しぶりに老いた父に語ってもらい、録音して文字に起こしまし…

天国へ行くか地獄へ送られるかの瀬戸際。 青年は目の前の閻魔に対して自らの人生とその罪を語りだす。 はたして彼の犯した罪とは、そしてその結末とは。

多くの劇団や役者を輩出してきた東京を代表する小劇場が閉館するという知らせに、俺は二十年まえの公演を思いだした。 ※ワンカットイメージ集『ひとくち語り』の16話「みていたのは」を…

この物語は、「ナイン」による一人語り形式。 ナイン…語り手。 君…あなた。

　度重なるトラブルと、世間を騒がすほどの大事件に巻き込まれた猫宮《ねこみや》ルシオは、大けがを負って病院へと搬送される。 　ルシオは目を覚ますと、そこは車内であり隣に義姉である…

　丸々学園。 　F県の中心地から電車で30分揺られた先にある片田舎の私立高校である。 　無駄に広い土地に、無駄に広い校舎、無駄に多い生徒たちが通っていて「勉強はそこそこに、部活…

終戦記念日なので。 花火には、鎮魂の意味合いがあるそうですね。 戦後78年。体験した方の話を聞く機会は、年々減っています。 私自身、直接体験したわけでもありませんし、ただ、直接聞…

好きなアニメとか特撮とかＳＦ（小説）とかその他の創作物についてゆるく語ります。

夏といえば背筋の凍るようなホラーが定番ですね。 そんな訳で背筋の凍らないホラーをご用意しました。 お爺さんが語り部となり孫に聞かせるごく普通の連作ホラーです。

馬鹿が馬鹿な自分語りをする馬鹿話

私マリーは、あなたが目覚めるのを待っている。お寝坊のあなたの横で、あなたに伝えたい事をあれこれ昔を思い出しながら語っていくと······。 精霊の棲家のような美しい泉のある辺境伯…