「愛たくて愛たくて」を含む小説

　国境の修道院に母親と共に捨てられた、王の妾の子――王女・ヴィオレッタ。 　彼女は母親が病で臥せってからは、一人で写字塔に閉じ込められるような毎日を送り、写本技師として一生を終え…

高校二年生の荒浜なぎさには、大好きなおとうとがいた。自分のことをおんなの子だと思い込んでいたおとうと。世界でいちばん、大切だったおとうと。去年の六月、自殺で亡くしてしまったおとう…

　かつて世界は幾度もの大戦により大いに傷付き、栄光の魔法都市は没落し、統一王朝は粉々に砕け散り数多の小国へ別れて久しい。全ては北に勃興した魔の国が原因であった。 　人々は定期的に…

星。 夜空に輝くそれは、世界で最も“先”を見る。 星の語る結末、世界の行く末を読むことができるのは星詠みと呼ばれる者のみであった。 ある夜、災いの兆しである凶星を目にしたメルセゲ…

主人公の律は幼い頃に父を亡くし、東京から滋賀へ母と姉と共に越してきた。悲しい思い出から離れ、誰も知らないし中で平穏に暮らす。ある日、偶然父が亡くなった理由を知る。そこから律は心に…

　偽勇者と国王に裏切られた賢者が、死者の魂を召喚し、果たせなかった夢を託す。 召喚されゴーレム擬きとなって、新たな賢者の道を歩み始める。 勇者なみの魔力と全属性魔法により、ワーキ…

ジョナサン・クレイン……主人公。機械設計士、エヴァの夫。 エヴァ・クレイン……教師、旧姓エヴァ・メイ。ジョナサンの妻。長年教え子のアルバートと文通を続けている。 マリッサ・バトン…

「ティアーナ。俺と結婚して欲しい」 記憶喪失の私にはこの男性『ジーク様』が恋人だったのかどうかも分からないが、きっとそうなのだろう。だって彼は勇者であるのに「君がいてくれれば世界…

何も出来ない私を愛する人なんて、居る訳がない。 人は、自分に利益がある人にしか興味はない。 だから、何も持たない私を愛してくれる人なんて存在しない。 だって、無償の愛なんて、存…

富里由依は新時代党の幹事長である小夜敏文雄と結婚した。 結婚生活が進むにつれ、彼女は夫の世界の政治的問題や腐敗を目にするようになる。

戦争が終結してから約1000年、世界は龍の均衡により平和を保っていた。 そんな世界で、日が沈まない国 ジャーマンアイリスを統べる夫婦龍のシグマとトウランは、迫る発情期に向けて準…

生まれた時に「聖女」の器であると認定されたリーズロッテ。 強い魔力を持つ魔導士が生まれにくい時代に、先祖返りのその能力は大いに注目を集めたが……。 魔法が全く使えないばかりか、…

家族型ロボットのやまちゃんと一人暮らしの独身OLのすずさんとのプチ哲学な日々のごく短い物語です。ちょっぴり塩対応なやまちゃんのフィロソフィカルなセリフをコーヒーや紅茶、あるいはワ…

初めての恋・愛に裏切られ、絶望した高樹　舞は、自身を救ってくれた恩人から国民的人気を博しているアイドルグループのマネージャー就任を打診される。 彼女達の輝きに舞は自らの行く末を定…

《危険な溺愛》×《神様からの略奪》×《ほんのりミステリ》×《ヒロインだけを愛する暗殺者》 神聖アルカディアの聖女 エリュシアは暗殺者に殺されようとしていた。 聖女の奇蹟によって傷…

右を向けば、悲しむ人あり 左を向けば、怒る人あり 下を向けば、雑草を踏み 上を向けば、虹が出る

なんの代わり映えもない毎日。 大層な夢を描くことができるほど大した人間じゃない。 ああ、退屈な人生だ。 今日も雲がまだらに流れる空を見つめて息を吐いた――。

1940年代のイギリス、ロンドン。お母さんと一緒に暮らすアレックスは戦地にいるお父さんに手紙を届けに行く。混沌とした時代を小さな目線から希望を見いだす。 人物 アレックス　お母さ…