「香り」を含む小説

〈1.碧side〉高校時代、親友の爽玖と欲望のまま何度も身体を重ねていた。付き合う関係にはなれずに会わなくなったが、大学卒業間際、爽玖からまた当時のように家に呼ばれる。 〈2と3…

若かりしある日、冴子（さえこ）は親友の妖子（ようこ）に誘われて、一緒に懸賞小説に応募した。作家になりたいという二人の夢へのチャレンジだった。数ヶ月後、華々しく文学賞が発表になり、…

淹れたてのお茶の香りが部屋に広がるまでのあいだにどうぞ。

何かというと人に飴玉をあげる癖があるクラスメイトの雨宮。雨宮はいつも、俺に苺味をくれる。でも、他の奴にはレモン味をあげているらしい。大したことではないのかもしれない。深い意味なん…

ポールシフトは定期的に繰り返される。 地軸は少しずつ角度を変えている。 温室効果ガス？ 地球温暖化？ そんな緩やかな変化など比べものにならない事態はいつだって起こり得る。 我…

登場人物：夫と妻 夫婦仲も冷えつつある結婚10年目の夫婦。 ある日些細なことで喧嘩して、妻が家出してしまう。 その日は結婚記念日だった。 テーブルに残された紫陽花の意味は…？ …

硫黄の香りが疲れを癒す、ヒマラヤブラック岩塩を入れた入浴時間。 その時に湯船に浮かんでいた小さな虫の死骸。 これは、岩塩の中から出て来たのか、精製時に紛れ込んだのか？

中学三年生の山川湊は、ある日の放課後、商店街に出かける。どこからともなくコーヒーの香りがして、香りの元を辿って路地に入ると……？

横浜石川町で探偵事務所を開く元刑事の野島耕介、そして相棒はホステス出身の訳あり亜里沙。捜査権を持たない一般人である野島の事務所は、普段警察が動かない失踪者などの調査願いが多いので…

路地裏にひっそりと佇む小さな喫茶店【雨夜の止まり木】。 それは道に迷ってしまった大人の女性のための隠れ家。 仮面の店主が心を込めておもてなしいたします。 淡いランプの光と紅茶の香…

　売れない物書き、鉄は下野国山中の荒野で道に迷ってしまう。そんな彼が見つけたのが、枯れすすきが生い茂る荒野にポツンと佇むうどん屋『せっしょう亭』。 　それだけでも奇妙なのに、今度…

林ひよりは13歳。ちょっと世界とずれていて、 イケメン元パパが大キライ。 ある理由から、食材を単体で食べて生きている。カップ麺さえ、麺と具、スープの中のネギすら別。 ある日、学…

花屋の店員早瀬は、毎朝、店にある限りの黒百合を買っていく客をいぶかります。彼女の目的は何なのでしょう。

〈1.惟月side〉好きだと思う感情が苦手なまま、あやふやに過ごす惟月。アパレルデザイナーの惟月の所へ、同業で成功し始めた元恋人.海勇が突然訪ねて来た。 〈2と3.海勇side〉…

「殺伐感情戦線」の「酒」参加作品です 学校からの帰り、いつも近所の朱美さんのところに遊びに行く愛。朱美さんが嗜むワインの香りを、愛はいつも羨ましがっていて……

とある人生のひとかけらを描いています。

お祭りの夜、私は香りを売るお店で、誰にも話せなかった過去を思わず話し出した。香りが導く結末とは。