「純文学かな？」を含む小説

色のない世界を生きていた僕は、ある日〝赤色〟という存在を知る。 それがどんな色なのかを知りたくて、来る日も来る日も、ずっと〝赤色〟を眺め続けた。 そしてそれを認識できるようになっ…

僕と妹の温かいあの日々は、いつまで経っても忘れない。

鉄道保全の仕事をしている杉崎と怪力巨漢の中山先輩とのハプニング・セッション。世間に人知れず存在するリアルで過酷な労働現場。これほどファンタジーな異世界は本当に存在しているのです。…

JR天王寺駅の金属バット通り魔事件をモデルにした短編小説です。

新人賞の選考会に、新たな風が吹き込んだ。 誰もが受賞を認める小説の作者から、編集者の島田は「新人賞の受賞を辞退します」という衝撃の言葉を告げられた。 島田はその才能を諦めることが…

食べない未来…人々は栄養摂取を輸血に頼っていた。がそこにひとつの陥穽が！

お腹が空いたお昼には、うちのお店の日替わりランチ、カレーの日においで。 お替り自由で、サラダとコーヒーも付いてるよ！ けっこう安いよ、美味しいよ！

生まれてきてくれたときのこと。首にへその緒がからまって、うまくお腹の中から出てこなかったこと。

年末の一日――彼の祖父の火葬の日のお話です。エッセイでも私小説でもありません。

自分の中にあるわけのわからないもの。

ぼくは喪ったものについて語る。あるいは手に入らなかったものについて語る。それはまるで氷上に舌を垂らすようなものだ。だけど、そんなことが偶には救いになったりもする。

かつて人で大いに賑わった神社 今やここは廃れ、訪れる人も居なくて 祠の間の神様はえらく退屈をしていた。 使命に見放された孤独の神様 彼女の飽き飽きした毎日はある…

2016年頃の作品です。

美しい彼女と、美しい思い出と、 そして機会を捉え損ねてばかりだったあの頃のぼくに捧げる

なんで、悪いやつを殴ったらあかんのやろう？ 殴ったら負け？ 泣き寝入りしても、誰も助けてはくれん。 ーー暴力を一方的に悪とするなんて、どうかしている。 本橋荊は弟をいじめから…

昔、映画館で観たゴジラを思いながら。全てのゴジラ好きの方に捧げます。

緑のたぬきが大好きな高校生、横山三波。 いつも通り購買所で緑のたぬきを買おうとするも、幼馴染、美団狐吉に先を越されてしまう。 屋上で渋々買った赤いきつねを食べていたら 狐吉がやっ…

ショートショートです。

自分の本性を隠して生きる男とパートナーの話です。

日常に潜む、微かな、確かな、だが確実に残酷な苦しみの数々。コロナで翻弄される毎日。血を吐くように生きる人々の一幕。 オムニバス形式で物語る、人々が煙草を吸った初めての日。小さな…