「雲」を含む小説

「私にとって仕事は娯楽みたいなものだから」と姉はよく言っていたものだった。僕を含めて家族はみんなその言葉に騙されていた。受話器越しから聞こえる姉の声はいつも明るかったから、姉が精…

行きたいから、行くんだ。（※重複投稿しています）枯谷落葉。

第 1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部　連作 20首 今年の4〜6月に作った新作 20首

合格発表の日眼鏡をかけた女子生徒に出会う。幼馴染の高木菜那と一緒に四月から神野高校へ入学する山城健人は雲一面の空の下で彼女と出会う。 彼にはこんな目標があった。「高校のうちに彼女…

雲の水滴をぺろぺろして、夏を待ち焦がれたのだ。

初日の出をイメージしました。

「第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト」〈二十句連作部門〉への参加作品です。 【解説】 ※雲の峰：盛夏、聳(そび)え立つ山並みのようにわき立つ雲。 積乱雲。 夏といえば入道雲であ…

月寄鏡子は、すこしぼんやりとした女子中学生だ。 家族からは満月の晩に外に出ないように言いつけられている。 彼女の通う祥雲中学には一つの噂があった。 近くの米軍基地で仲間を皆殺し…

幸吉の女房のお春は、大家が集めてくれる針仕事で忙しかった。 今夜も明かりをともして七五三の晴れ着に針を通していたが、吹き込む風もないのに燭台の明かりが消えたのを、お春は不吉に思っ…

　教員を目指す武田　仁（たけだ　じん）は夢と現実のギャップにひどく苦しんでいた。未来を嫌い、現実逃避から俳聖「松尾芭蕉」の『奥の細道』で取り上げられた場所へと向かうことを決め、東…

第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト 短歌二十首連作部門エントリー作品 愛猫との短くも長い出会いから別れをストレートに響く言葉に託し５７５７７で表現しました。

屋根を打つ雨音を聞いて外を見ると、空が一面黒い雲に覆われていました。その雲によって、まるで「空」そのものが溶け落ち、その雫が私の家の屋根を叩いているように感ぜられました。 この作…

人間のあまりの横暴さに、雲の国の神々が、怒りを募らせ、大干ばつ、大雨、大雪、雷、雹…地球各地に次々と災害をもたらし始めた。 そこに、転生させられたのが、１４歳の少女、爽嬉。空…

煙草を吸う人、吸わない人問わず。 下を向いて読んでみよう。 そしたらきっと、上を向きたくなる。 【第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト 短歌の部：二十首連作】応募作品で。！ 評価…

「伊勢物語」の「ゆく蛍」、「伊勢集冒頭の物語部分（通称「伊勢日記」）」をもとにしました。 みわの山いかに待ち見む年ふとも たづぬる人もあらじと思へば　伊勢（古今780） ゆく蛍…

宙を舞う鉛色の雲。 腕の様な雲。 突如として現れたその雲は罪なき人々の命を奪っていった。 これは、その雲を殺す物語。 戦闘鳥が今、飛び立つ……

三国志演義は、歴史に名を借りた架空ですが、それを更に特殊能力や前後のエピソードを拾い繋げてハイパーにしています。 劉備にはテレパシーの能力があり、関羽には身体の全身を金属のよう…

Ｍ３（Magnified Melancholy Material：拡大された憂鬱物質）。 それは特殊合金「蓮（ロータス）」に触れると人間誰もが使えるようになる思念物質である。 …

鹿島雲は、はっきり言って性格が悪い。 彼の趣味はずばり、他人の恋愛模様に首を突っ込んでは揶揄ったり反応を楽しんだりと、実に悪魔的である。 そんな雲が高校に入学して目をつけたのは…

【大まかなあらすじ】 小学5年生の晴斗は、雨男であることを理由に、親友だと信じていた友樹から拒絶されてしまう。 急に態度を変えた友樹に、晴斗はショックよりも怒りを覚える。 そん…