「白くま」を含む小説

　魔術、精霊、古き呪いが息づく大地、アンティオキア。その北方、海に面してまでに広がるのは≪声無き森≫―――――音すら吸い込む白く雪深い森の中、一人の狼男が住み着いていた。彼の者は…

澄み渡る青天はモヤがかかって白く滲み、紺碧の大海はうす黒く濁り、かつての美しい輝きは見る影もない。 この《青失期》に一体何が起こったのか。 多くの探検家が埋もれた技術を探し求め、…

スシ・クインティン・ダボガーは寿司を食べたい一心で入った店で店主に突き放されてしまう。ダボガーは果たして寿司を食べることが出来るのか。

『キタガワユキ』は勉強が出来て、肌が白くて髪もサラサラ。 腕が細く目は大きい。病弱そう。 まるで女の子。だけど男の子な美少年。 喋ったことはない。 でも僕はいつも『キタガワユキ』…

旭川の町。この広く狭く、平和な町で、今日も私は本物の雪が降るのを待っていた。 冬の訪れを目前にした旭川の町を舞台にした、本当にあったかもしれない架空のお話です。

2000文字短編　ボーイミーツガール おばあちゃんの葬式で、初めて田舎の土を踏んだ。 初めて香春岳を見た。 初めて従姉妹に会った。 ただの風景だったものに質量がともなっていく、…

薔薇の茨で檻された白く輝く塔の上にお姫様と骸骨はおりました。

　人とドラゴンが共に暮らす異世界。この世界のドラゴンには翼がない。だから人はドラゴンの翼を魔法と科学で作り出し共に大空を飛んだ。そして、いつしかドラゴンレースが行われるようになり…

一つ屋根の下に暮らす俺の従妹、赤司灯は高校中退の引きこもりである。 睡眠時間は好きなだけとるし趣味はインターネットサーフィンにネットアイドルのブログ閲覧。 滅多に外出はしな…

彼岸花には「再会」と言う意味の花言葉があります。こんなひとときに巡り合えたらいいのに。 亡父の七回忌に寄せて――。 第27回新美南吉童話賞応募作品

日々思った事をその時に書き綴る日記的な感じのアレです。 色々自由に我儘に書いていきたいと思います。 趣味の事とか個人的に気になった事とか…。 無軌道に無制限に大雑把に適当に勢いに…

人が白く染まり、消えて跡形もなくなってしまう奇病「白化」 村一つを襲った大規模な奇病の生き残りであるキドは日常を取り戻すため「カミ」を利用し、妻子を呼び戻す方法を探し求め、各地を…

外見は、かやぶき屋根のレンガ造り一軒家。 その内部は、様々な宿泊施設の機能を取りそろえた超空間。 ドラコネ一家の経営する宿屋は、勇者御用達の宿屋にしてセーブポイント。治癒、武器…

イリシェン 雪のように白い肌、血のように赤い唇をもつ、黒檀のように黒く艶やかな髪の乙女 フェルキュン・ミスカエリ 黄金の髪に金の瞳。 アラミス イリシェンの兄 オリアス イ…

酔った同僚を送っていく道先で、小さな公園に寄った。蕾もつけぬ咲かない貧相な桜を同僚は「呪われている」と言ってせせら笑う。 なまぬるい風で、白いものは呼び起こされる。

つくば在住の師匠または御大あるいは偉大なるおっさんに捧ぐ。

Ｓ氏が目を覚ましたのは白く閉ざされた空間だったーー サクッと読めるショートショートＳＦストーリーです。

軍事国家ヘミスフィアの兵士、セタとロゼは研究施設の爆発事故による友人シャルルの死をきっかけに、亡命をする。シャルルが託した白く小さな赤ん坊、フィンを連れて、三人の逃亡生活が始まる…

■あらすじ 「迎えに、マーエラ」 まるで糸のような――光の繭に包まれた男は、萱野琴音《かやのことね》にそう言った。 ……紡ぎ人。 亜空間に糸を垂らし、様々な「道」を繋ぐことができ…