「此」を含む小説

　闇の帳が降り、人々が眠りに尽きし頃に起き出す者在りけり。ひとり、またひとりと、はぐれし者は闇に喰わるる。 　闇に囚われし者たちを、此方側に戻す者ありけり。妖しものたちに魅入られ…

　｢～より抜粋。｣といくつもの書物から抜き出し複数の人物が文章を描いた抜粋物を、 まとめたかのように展開される、疑似体験型の、オムニバス短編小説集。 ショートストーリ、断片、書…

　此岸島と呼ばれるその島には、 千年も昔から語り継がれる一つの言い伝えが存在した。 「夕暮れ時に、百眼神社へ訪れた女は 百眼神様に“彼岸”へ連れていかれる。」 　＿＿ある日…

　アキオとミカは夫婦である以前に、同じ社会という戦場で戦う戦友である。 　戦で心に傷を負って帰ったアキオは、介抱するミカに食事を乞う。古傷も癒えないミカは身を押して精一杯の手料理…

今となっては日本唯一となった古書店街、坂許町。 ヒトと妖モノたちが住むこの町で起こる数々の怪奇。 世の中の一切を記録する者“平坂出雲”と妖刀を繰る少女“咲夜”は、怪奇の原因を突き…

数百年も昔、とある山里を旱魃が襲う。村の長者は、ある娘を山神に捧げる人柱に選び……。 怪談朗読師白犀様に朗読して頂きました。 https://www.youtube.com/w…

残念なイケメン先生がお昼にカップ麺を食べます。 4年も前のですみません！ 85文字オーバーですみません！

高校入試の前日、弟同然にかわいがっていた飼い猫がいなくなった。 引き留める母親を無視して家を飛び出した少女は、幼馴染の男の子と手分けして猫を探すが…… 大人と子供、昼と夜、そ…

此方は、企画『途中ストーリーつくってみましょ。』用に用意した描き下ろしストーリーです。 お題は以下の通りです 書き出し 雨の降る夜、僕はひとり、街路樹の下で佇んでいた。 その…

ヘラヘラした恋愛童貞の男と拗らせた恋愛処女がいちゃいちゃする話

大学生の「僕」柳恒一は、同じく大学生の「彼女」宮前桜と出会う。それを境にして、世界が狂い出す。 ※この小説はフィクションである。というよりも、小説に限らず、世にあふれるありとあ…

不思議な事は見つけようと思っても 見つかりはしない。 怖がらないで…… さあ ゆっくりと此方へ

世界を救った英雄が最後に願った夢の果て。 北の地で再び少女は夢を見る。 これはもう一つの英雄譚……抗い続けた少女の運命の物語。 此方は掲載中の『双剣のエレナ』の別展開…

「鏡の間」は呪われた千の鏡の眠る此岸と彼岸の間（あわい）。 千の鏡に名を問われ、答えた者は、忽ち鏡の中に囚われる。 だがそこには、どんな望みでも叶えてくれる「望みの鏡」があるとい…

「Ｎの子供たち」とは何か。 　何を目的としているのか。 　駿と弥生は、それぞれに幼馴染を救うためにその正体を追う。 　しかし、二人の行き先が交叉した先に待つものは深い闇―― 　…

ひらいがいこつこのなかにあり　そのつづき ご一新は昔話の種になり。 明治天皇の崩御とて一昔。 早いもので大正の御世も十三年。 東京のはずれにお住まいの、とあるひとりの探偵作…

【あらすじ】 　依然として解決に向かわないエネルギー問題に対し、世界が出した答えは高層太陽光発電タワー「アトゥム」の建造だった。だがそれは新たな紛争や利権争いを産み、世界は未だ…