「なんだ！！ 短編」を含む小説

小雨の朝、亡くなった人の面影を追いかけて思わず切なくなった女性のお話。 自分自身が体験した出来事が元になっています（涙）。 心と理性は別物、なんですよね。

とある一室で電話が鳴るのを待っている二人の会話。

近ごろ、某社経営のメタバースにおいて、原因不明の障害が多発している。 「無数の蝶に襲われ、アカウントが完全消失する」というその致命的な現象の裏には、人ならぬ者たちの、人知れぬ物語…

ディサッシェン公子メレンドルフとユウェナリア男爵令嬢セシリアは婚約している。 そして、今日もお互いを口でやり込めようと戦っている。 「まあ、今日も貧相なお顔をしていらっしゃいま…

誰かに言われるまでもなく、上る階段の先は大人になった自分が待っている。中途半端に上ってきてしまった今は、振り返ることはできるけれど、戻ることはできない。だから思い出はいつも苛烈で…

その男、人にあらず。 時の術者に封じられてからというもの、力は削がれ、己の身も地に縛られてしまった。 口惜しや、と。妖力を取り戻すため、今宵も美味な馳走に舌なめずりをする。 そ…

少年は旅をして町や都市にたどり着く。人々の生活を見て生きる道を見ていく。 というハートフルな話ではありません。何故少年は旅をするのか、端々に見える奇妙な風景。タイトルの意味とはな…

『青薔薇は魔を招く』 ……巷ではそう言われているけれど、僕はそうじゃないって信じていた。 「幸せの青い薔薇」って僕の死んだお母さんは言っていたから。 吸血姫と僕っ子の百合なら…

中二のあたし、隣の席になったのはごく普通のどこにでもいそうなヤツ。目立つあたしとは全然違うタイプ。なんだけど……！ なんであんなヤツが気になるのよーーー！

「なんなの！　誰なのよあなたは！」 病院でひとりぼんやりと外を見ていたら、フリルのたくさんついた可愛い部屋で光る魔法陣らしきものの上に居た。 全く意味がわからない。 そして…

昔はなんでもよく修理して使ったものです。 今は買い替えが主流ですね。悲しいことに。 ありふれた話。しかし、サイボーグが生まれるかもしれない今なら特に刺さるはずです。 【読切短編】

売った記憶は二度と思い出すことができない。 売る際には身分証明書もいらないし、その場ですぐにお金を受け取れる。不思議なことになくなった記憶に関わっている人たちからも、その記憶や体…

魔術師のリヒトは冒険者パーティーの仲間をかばって魔術回路を損傷してしまう。そのせいで魔法を使えなくなってしまい、役立たずに用はないとばかりに追放されてしまった。 その直後に見目麗…

抑えきれない好奇心は僕を苦しめ、彼女を笑わせる。 彼女には笑っていてほしい。 そしたら僕も—— 「お前、なんで泣いてるんだ？」 ……泣いてる？　僕が？

パーティーを追放された俺。 魔王討伐もしてない。このままでは故郷の人たちにボコボコにされる。 俺はボコられないため怪しい店で魔王討伐写真(偽物)を撮影するブースに立っていた。ハイ…