「＃夫婦」を含む小説

　人はそれぞれの“心珠”をもって生まれる。 　本人が念じれば手の中で出現させられる“心珠”は、欧化が進む今日でも未だに謎に包まれたままだ。 　“心珠”には、ひとつとして同じものが…

僕の生まれた村の春のお祭りでは、子供たちが擬似的な結婚式をする。 これからの農作業を始めるにあたって豊穣を願うための儀式であり、本物の夫婦の契りを交わす結婚式ではない。 そうと分…

嫁の趣味はバンドの追っかけ。しかし嫁は知らない、キミの推しメンは俺(夫)だと言うことを。

この物語は若い男が赤ん坊を抱いてあやしているところから始まる。 しかし、この若い男の子供ではない。仕事で家を多く空ける古くからの友人の子供だ。 まだ言葉も話せない赤ん坊の姿に頬を…

登場人物、場所の名前以外全てがノンフィクション。たった20歳だけど結構濃いめな20年。泣いて笑ってたくさんの感情に溢れた20年。不幸と幸せの過去と不幸と幸せな現在を進行形で書き留…

生き甲斐のない主婦の心のよりどころはいつも死神だった。死神が迎えに来てくれるその日まで、女は心の隙間を埋めるために暗い日常を彷徨う。

湖のほとりにはスケーターズ・ワルツが流れていた。この町ではスケートがうまくすべれるかで人生が左右する。ベンは町の名士の娘ジルと結婚した。気づけば年をとっていた。ベンは二人の思い出…

高校生時代にできた僕の彼女の口癖は、『はんぶんこ』だった。 それは、彼女と結婚後も、子どもができてからも、変わらなかった。 その後、波乱万丈な人生を共にしながらも、最後までやっぱ…

たった一度の恥で疎遠になってしまった、「俺」と銀次郎。 銀次郎が祝言を上げたと聞いた俺は、夫婦になったばかりの銀次郎の家に忍び込み、その睦言を盗み聞く。

　夫、佐々木浩介。妻の秋江と二人で暮らしている。定年退職を迎えたことで新しい人生を歩もうと考えていた矢先、倒れている秋江を発見した。 　思いもよらない新たな人世を送ることとなる。

　部屋を片付けていて、ふと見つけた風呂桶に若かった昔を思い出す。 　私は懐かしさに浸っていた。 　妻がかけた言葉で、昔を思い出させるのはモノでなくてもいいと感じたひととき。 　

笑いあり、うれし涙あり。 繊細風ライトボディ、でも本当はウルトラパワフル。 しかも健康な精神の持ち主。 そんなスーパースターなホーリー・ダーリンと夫婦喧嘩をすると……。 あまり…

父・涼一の再婚で、笹塚さくらにはきょうだいができた。兄は高校の同級生だった柴崎玲。そして、弟・類は超美形男子。さくらが京都で大学生になって半年。玲は西陣織の職人を目指しているけれ…

以前書いた、『ＷＯＮＤＥＲＦＵＬ　ＷＯＮＤＥＲ　ＷＯＲＬＤ』の敵役、『ポー』とその妻の詩みたいなものです。 興味を持たれたたら拙作『ＷＯＮＤＥＲＦＵＬ　ＷＯＮＤＥＲ　ＷＯＲＬＤ…

とある夫婦の キンクマハムスター飼育物語。

お風呂のドアノブにドライヤーのコードを縛って、首をかけて 汚い床に横たわる。 意識が朦朧としていく スっと落ちていくような感覚がした、頭は死ぬことを受け入れていた。

父・涼一の再婚で、笹塚さくらにはきょうだいができた。兄は高校の同級生だった柴崎玲。そして、弟・類は超美形男子。この春より、さくらは京都で大学生！　玲は西陣織の職人を目指しているけ…

　昔の彼女との別れを夢で見て胸に痛みを感じた。 　私は妻への罪悪感を感じ、そして昔を引きずっている自分が気持ち悪かった。 　でも本人と再会して判った。 　そうじゃなかったって。…

ヒロインは殺人の起きたペンションで、団体行動をしない客、探偵まがいの探索を始めるオーナー夫婦などの間で、推移する事態に困惑する。 やがて、これは夢だと気が付くのだが、その先に待っ…

生死をテーマにした短編です。特殊清掃の仕事に就いている俺と、その妻と生まれてくるまえに死んだ子供の話。自殺を思わせる描写があります。フラッシュバック等ご注意ください。一話完結。