「向こう側」を含む小説

　明日は国中が待ちに待った結婚式。 　お姫様は国に伝わる魔法のティアラとベールをかぶって未来の王子様と誓いのキスをします。女の子ならば誰もがあこがれる最高の瞬間でした。 　し…

お前はガラスの壁の向こうにいる女の人生を垣間見ていた。

数十年ぶりの帰郷。新幹線と在来線を乗り継いで地元の駅に着き、閑散としたホームに降りると、久しく忘れていた東北の寒さ。ふと線路を挟んだ向こう側の改札へと渡る階段へ目を向ければ、その…

扉の向こう側で、椿の母親、楓が目覚めた。 彼女の前に現れたのは、椿の友人を名乗る《フジワラ》という少年だった。 彼は緑都館高校で起きた大量殺人事件の犯人――古銅イオリを捜している…

　心を病んだ女子高生のミトは投身自殺を図ろうとしたが、偶然その場に現れた魔法使いのカイトに阻止され、その出会いが彼女の人生を大きく変えることになった。 第2回「Ｓｉｃｓ参加作品…

八尺様、というお話をご存じでしょうか。 これはその、「向こう側」からの、お話です。

死体のない殺人にアートされた偽りの金魚草。液晶画面にしか存在しない死臭を辿って盛夏の街を駆ける美夜を呼び寄せた、もうひとつの殺人事件。 空に大輪の花が咲いた夜、この街に潜む狂気の…

別れた彼女は春の病を患って、冬の中にいる。どうしたら……助けられるのだろう？

ある日シロイロは自分を映さない鏡と出あった。 その向こう側にいるクロイロとの日々。 進まない砂時計。 待ち受けていたものは。 （過去出版物の再掲です。）

高校一年の冬。世界との別れを決意した白柳 華は、一人の魔法使い・黒条 凜と出会う。 　「こっち側に、来る？」その言葉に導かれ、華の日常は一変する。 　物理法則すら捻じ曲げ、思うま…

　この小説はあなたの信条を破壊する恐れがあります。お気をつけください。 　この小説には二人の老人しか登場しません。老人のひとりはサイコパスです。二人の老人の友情のお話です。 　…

大已仆釉（おおいふゆ）は親から追い出されてしまう。 しかし姉、兄から姉が務める学園に転入することに。 そこでエンジョイ生活を始める！！ そんな明るい物語。 だと思ったか？ 確か…

誠に勝手ながら、こちらの『さよなら地球、ハローワールド』はプロトタイプとして完結させて頂きます。 詳しくは最新話を参照ください。 ◆◆◆ なんの予告も予兆もなく、ある日、世界…

家でごろごろしていると、壁紙が少しはがれているのを見つけた。少しめくって見ると、真っ暗な空間が広がっていた。

大学4年の僕は脳腫瘍と宣告された。 孤独な入院生活。疎遠になっていく友人。 彼女に会いたい気持ちを抑えきれずに病院を抜け出した僕に待っていたのは、理不尽な死。そして猫になるという…

終わりを迎えた世界で少年と少女が旅をする

※この物語は私が作った曲「ちへいせん」を元に執筆しました。 地平線の向こう側、その先は何があるのか分からない。 見えていたようで見えてない、いつもの町にも。住んでる家にも。 …

深夜の駅舎から出た俺の前に、ビラを差し出す女性たちがいた。 少し近くてかなり遠い。交わることのない道で、俺たちは手を振り合った。