冷凍庫

百均

はじめに

 これから公開する作品は、全て自分がネット上に公開してきた「既発表作品」である。基本的に、詩というのは一度どこかに発表してしまうと、二度と他の賞などに公開する事ができないため、言って仕舞えば「既発表作品」とは「既に役割を終た作品」だと思う。 

 

 僕が作品を書く時、というのは、その時その時の衝動に任せて一発で書いてしまう事が多くて、一作品書いたらそれを何かに投稿する。みたいな思いは殆どなかった。ただ、その場で書き捨てて、誰かに読んでもらえたら、それで終わりでいいやと思っていたし、それを詩集という形で纏める必要もないと思っていた。

 

 たが、最近は残すという事も意味があるのではないかと思うようになった。


 僕が10代の頃に書いていたサイトの多くは、サーバーのサービスが停止されてしまい、読めなくなっていった。今回、集めてきた作品も、運よく残っているサイトからサルベージしてきたものばかりで、一番最初に書き始めた時の詩の多くは失われてしまった。もう取り戻すことのできないデータである。


 既に失われてしまった作品をもう取り戻すことはできないが、しかし、今なら少しだけ回収する事ができる。であれば、カクヨムにまとめる事には若干の意味が生まれるのではないか。そう思うようになった。


 詩集を残した意味が、明確な理由を持つようになるまで時間がかかるかもしれない。例えば自分が死んだ時かもしれないし、10年後物を書く事を忘れてしまってから、見直す時になるかもしれない。しかし、それらの「可能性」は残すという好意を経ないと意味がないのである。


 少し話が変わるが、僕は色々な名前や色々な場所で色々な作品を書いてきた。


 変えてきた理由というのは大きく1つある。

 「僕」が書いた事という情報を抜いて読まれたかったのだ。

 「僕」が描いたと思われたくなかった。


 それは自分が書いた物に自信がなく、自分が書いた物がくだらなくて、それを他の人に共感してほしかったからだと思う。しかし、そういった思い込みは、ある種のおごりであって、僕は僕、これを呼んでくれるあなたはあなたなのだと思う。


 これから、毎日18時に1篇ずつ公開していく。

 

 誤字脱字があるかもしれないが、それらは敢えて残し、過去の自分を保存するためにこれら連作を載せていく。


 ながくなったが、それではよろしくお願いいたします。


 ※ 日本語がおかしかったので、一部修正しました。(2021/11/15)

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