「いえ純文学です」を含む小説

大きな鳥を眺めていた。灰色にくすんだ大きな羽に、僕の手からひじのあたりまでありそうな大きな嘴。大きな体をピクリとも動かさずに、ただパチクリ、パチクリと瞬きをして、こっちを見たりそ…

私的「山椒魚」です。 鳥の方は四字熟語が三つ入っています。

迷わずに、点滅する青信号に走れるあの子と、走れない私。そんな走れるあの子である、和泉五十鈴（いずみいすず）と私は、時々一緒に帰ることがある。これはその道中で、走れない私が、走れる…

※2023年7月の作品です。 読んでいただけると幸いです。 いいね、スキ、フォロー、シェア、コメント、サポート、支援などしていただけるととても嬉しいです。 これからも応援よろし…

▼あらすじ 現代日本、学生である｢ぼく｣は、かつて祖父から友人の形見だという日記群を譲り受けていた。ふと、今まで触りもしなかったこのノートを紐解いてみると、そこには現実かどうかも…

若いころ趣味で小説を書いていたがなかなか振るわず挫折 そんな方意外と多いと思うんです。 中二病の黒歴史の人もいれば、 純文学を書いていた方、 大衆文学を書いていた方、 それこそ、…

大学二年生の夏、漠然とした不安を抱えながら、昨日の繰り返しを続ける毎日。 高校生の時、当時付き合っていた彼女に「君は友達だった時も恋人になっても何も変わらないね」そう言われたこと…

そこにはただ果てしない「空白」があった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

瀬戸内海にあるもうひとつの軍艦島での物語。古臭い物語です。

家出少年のジョンは小さな古物店の看板ネズミに拾われる。老紳士のような機械仕掛けの機械ネズミや店を訪れる客人たちとの対話の中で、ジョンは本当の死について考えていく。

　父親の不倫に巻き込まれ、心身共に疲れてしまった純也。そんな環境が嫌になって、東京の自宅から新幹線で大阪を目指した。途中の駅で出会った老婆が純也の心境と運命を激しく変えてゆく。

ある男性に双子の弟がいたという話。テーマは骨（ノベルスキー今日のお題より。2023年7月6日）

「母死す、至急連絡されたし。」 　弟から電報が届いた。新しく葉書を買いに行った日だった。すぐに実家に電話を掛け、勤め先に行って休みを取り、大家の爺に留守を頼んだ。押し入れから旅行…

　神様は意地悪だ。 　だって誰も彼も、本当に欲しい物と、産まれたときに与えてもらうものがあまりにも違いすぎるから。 　入院中に仲良くなった千冬さんはきっと、健康な身体が欲しか…

望んだ夢を見られる装置にまつわる、依存と自立の物語です。

寂れた漁師町で、夢も希望もないまま康太は二十歳を迎えようとしていた。 人間を好きになれないまま大人になろうとしていたある日、彼はある罪を自ら犯してしまう。

美咲の一日は酷いものだった。寝坊し、忘れ物をし、先輩には振られ…… そんな彼女に、親友の言葉がやさしく響く。 今日がちょっとだけ煌めきだす、ほんわりストーリー。