「葬式」を含む小説

友達のジェームズが亡くなった。 仲間内で集まって彼の告別式へと急ぐ。告別式は淡々と執り行われたが、最後の彼の母親のスピーチのときに場が暗転し、周囲がスポットライトの光に照らされる…

未練を持った魂が居る。 未練を断ち切る魂が居る。 死してなお現世に留まる魂のもとへ現れるのは、ブラックスーツに身を包み、紅い瞳を持った死者。 彼らは「葬儀屋」と名乗った。 彷徨…

水に潜ることが好きな私は、キャンプを抜け出して夜の皆摸川に潜る。すると川底から自分のお葬式の声が聞こえてきて、私は一つの真実を目の当たりにする。

　消費される少女の性と抹殺される女の魂のはなしです。 既刊『水眠』の収録作です。 ※ わずかですが性描写があります。

少年は、孤児だった。 老婆に救われて、生き延びたが、つい最近、老婆は死んでしまった。 飼っていた犬も死んでしまった。犬好きをこじらせているぐらいで、小遣いで葬式もした。 老婆の葬…

葬式でストリップをする女とその服を拾う猿、彼らの荷物を持つ弟子のお話。 文學界新人賞三次までいったよやったー！の気持ちであげます。 お焚き上げなのでぜひ読んでもらいたいです。わ…

勝手に聖火リレーを行ってはいけない理由は山程あるが、 やらなければならない理由を一つだけ抱えて、俺は走った。 聖火を用いて火葬を行うのだ。

怜子は、本当に、夫の匠を愛していた。 それは、まぎれもない事実だ。 しかし、匠は、生来持って生まれた性格で、妻の怜子に、日常のすべてに口出しをせずにはいられなかった。 別に取り立…

葬儀の司会をしている「私」に、次々に襲いかかる笑いネタの数々。最後まで無事やり通せるのか？ このお話は実際に起こった出来事を一日にまとめた、フィクションです。

「私が死んだら葬式に来て欲しい」と言われたことを思い出して、礼服を着て最寄りの駅まで来たのに式場には行けなかった。記憶の奥底にあったものをゆっくりと思い出す静かな話。短編。

叔父のお葬式で焼き場に向かうバスの中での出来事。横の椅子に座った失礼な親類の女性歯科医師の話。

《月葬》それはなにも遺さない葬式だ。だから廃れた。 けれどもわたしは今宵、双子の姉を月に葬る。姉を愛するがゆえに。 「ね、ふたりだけのお葬式をはじめようか、姉さん」 わたしに…

同級生の幹太が自殺したと聞いて、地元に帰る途中、訃報文に違和感を抱く。 唯一の友達の遺書に当時の懐かしさと幹太への苛立ちを込めて、遺書の内容を実行せざるを得ない。 自己プロデュー…

僕の母は不倫を重ねて、父と離婚した。 母は僕と姉を捨てて失踪した。 それから、姉は家を菊の花ばかりが飾られている『菊屋敷』へと変えていった。

比奈瀬　小詠は高校一年の春に事故で両親を失った。葬式を終え、前を向いて立ち直ろうとした日、不思議な存在、ディモに出会う。 ディモは自分と契約して、魔法少女になり魔物を100体倒し…

高校生の乙女と昴は義理の姉弟。 ふたりは親の知らないところで、お互いの気持ちを確かめ育んでいた。 両親が家にいる土曜日にふたりの仲を告白しようと約束したのに、その土曜日は永遠に来…

寺山修司の天井桟敷、唐津十郎の状況劇場。平成生まれなのに昭和40年代のアングラ演劇に影響を受けて役者を志して上京した高橋健吾は、父親が死んだ知らせを受けて実家に数年ぶりに帰省する…

長い間、想いを寄せていた真田を亡くした男、山崎翔は全ての感情を無くしてしまったように思えた。 そんな彼は、お葬式で…… ＊一度、2018年に投稿したものを書き直したものです。

お葬式の話です