「辟易」を含む小説

魚水　海里（うおみずかいり）はその名前から「みずタイプ」とか「水属性」とかあだ名されていた。 そのため、勉強はさっぱりだったが魚へんの漢字にだけは親近感を覚え、やたらと詳しくなっ…

伯爵令嬢ジェシカには、マグダレーナという名の同い年の幼馴染がいる。 名門侯爵家の令嬢である彼女とは、家族ぐるみの付き合いがあった。 けれど、ジェシカはマグダレーナのことをよく思っ…

少し未来のここじゃない日本、日本皇国で有料老人ホームに勤務する円井は中二病的せん妄状態の陣内(愛称ジン老師)の話にうんざりする毎日を送っていた。ある日面会に来た男をジン老師が魔王…

仏壇屋『由乃屋』さんの跡取り、仁太はなぜだかお化けに好かれるタチ。 妻に先立たれた元気な祖父と、その先立った祖母とに挟まれ今日も辟易としております。 タイトルがしっくり来ません…

仁科美里（ニシナミサト）は裕福な家庭に育つが家族の温かみを感じれず、両親の言う事をまるで機械のように聞いている姉や将来を押し付ける父に辟易していた。 やりたいことを押し殺し人生を…

〈※電撃大賞応募用あらすじ 800字ジャスト〉 　新天地（※新大陸）の海に浮かぶエルドラーニャ島の植民都市サント・ミゲル。この街でご禁制の魔導書を使い、探偵稼業を営むカナールは、…

軽い気持ちで書いたミステリーが新人賞を獲得したのは、大学一年の秋。 作家生活二十周年を迎えた世添（よぞえ）は、芳しくない新作の評価に辟易していた。 理由は分かっている。トリックの…

かつて絵本作家を目指していたアラサー女子の風間は、やりがいの無い仕事に辟易しつつ、変わりたいのに変われない日々を送っていた。 友達は仕事での出世したり結婚したりと、自分なりの人…

ある神はうんざりしていた。最近、間違い転生や転移が多発しているからだ。 いつもの平凡を享受しようと甘味を楽しんでいた矢先に、またも日本から自称どこにでもいる少年が転移してきた。…

公爵家の公女（令嬢）のアリシア・メロディアスには、妹のヴィヴィがいる。小さい頃から大切な物をヴィヴィに譲っていたアリシアは、成長していくにつれて、ヴィヴィの要求が大きくなっている…

外資系企業で働くバリキャリの早瀬絵里は、上司からジャカルタへの海外赴任を宣告される。絵里は日本食が好きすぎるあまり海外赴任を回避しようとするが、断れるのは既婚者だけ。そんな時再会…

自宅の洗濯機が壊れて、コインランドリーに通い出した僕は、不機嫌そうな顔をした美少女、七雪《ななせ》と出会う。 日曜日の昼過ぎ。示し合わせたわけではないが、度々顔を合わせる。 その…

侯爵令嬢ルイーズは卒業記念パーティで一方的な婚約破棄を宣言される。 どうにか婚約者を言い負かしたものの、もはや疲労困憊。 退席しようとする彼女に、第二王子ステファンが近づき愛の言…

お転婆令嬢、エバ・ヴァレンシュタインは、貴族令嬢としての生き方に辟易していた。 野を駆け、山を駆ける平民の子供達に憧れ、冒険者という職業に強く惹かれていた。 そんなお転婆令嬢が…

デオドラント社会に生きる一匹オオカミ。 スメルハラスメントに耐えきれず、 ＫＵＳＥＥリアクションに辟易する日々。 どうして人間は嗅覚なんぞに目覚めたのか？ Ｉ　ＡＭ　Ａ　ＳＭＥＬ…

　法縛国家とも呼ばれる西大陸の都市国家のひとつ、パールワイヤーにはふたつの例外があった。 　怪盗と探偵だ。 　はじまりの怪盗デイドリームの出現は、王家と貴族の血生臭い権威闘争…

彩太郎を強制的に『お友達』として見定めた電波娘、サマ子。 勝手に部屋に住み着いた彼女に辟易しつつも警戒していた彩太郎だったが、ある日彼女が差し出したこの世のことをなんでも知ること…

魔女の姉妹は、失踪した母親を探す旅に出た。 ひきこもりの少年は、平凡な生活に辟易していた。 獣人の青年は、祖先の犯した罪から逃げていた。 四大精霊の末裔―妖精族は、地底神率いる敵…

短編5000字 社会人二年目・二十四歳の男は現実に辟易していた。 『この世界では自分が当たり前に主人公だと思っていた』 そんな時同期から誘われた沖縄旅行で、イルカショーを見て愕然…

　横断歩道の脇に立てられた、子供を模した人形。人々に道路を横断する危険性を伝えるために彼らは存在する。 　しかし、歩きスマホや道路にはみ出す集団、信号無視────幼い頃、確かに…