「何でもござれ SF」を含む小説

【「第45回横溝正史ミステリ＆ホラー大賞」応募作品】 二十五歳の小山内一郎は、半ば追い出される形で会社を辞めることになった。 心身ともに疲れ果てた彼の為に、仲間たちが計画してく…

少年の頃、空腹から一つのオリーブを盗んで逃げ込んだ廃れた洋館で、彼は白いドレスを纏った少女、メリーと出会う。彼女は、何十年も眠り続ける不思議な病にかかっており、目を覚ますのはほん…

中学2年の荒谷祐樹は同じクラスの古川将司に、ここ最近何かある度に話しかけられてうんざりしていた。でも、その日の彼が語った内容は日本国の人間が一体化装着を義務付けられているARウェ…

「八卦銃」を携えた黒社会の青年は、死んだはずの妹と再会する。だが、その魂は妹のものではなかった―― 世界規模の文明の衰退が進む現代、唯一の希望の都である「仙理」は繁栄を続けてい…

故人との再会を可能にしたメタバースサービス「YOMI」が「幽霊騒動」により崩壊して一年。 事件解決の一端を担った私立探偵・新堂朱音は、サイコメトラーの畑川小麦と共に、事務所に舞い…

　2036年、政府と民間企業が連携し、試験的に導入されたBIC特区（ベーシックインカム特区）。 　大手広告代理店を辞め、特区で新たな生活を始めたアオイは、貨幣の概念がない世界に戸…

【終(つい)の純火(すみか)】 　「異物」と呼ばれる奇怪な生命体により、人間が存亡の危機まで追い詰められた世界。人類はなりふり構わず、忘れ去られていた祓魔術(の皮を被った無茶苦…

犬神は人類に呆れていた。 戦争だ何だの争ってばかり、そんな人間に愛想を尽かし、彼女は不貞寝することにした。 さて……それから何年経っただろうか。 彼女が目を覚ますと、都市は荒廃し…

クラスの人気者でサッカー部の高校三年生の柴崎匠と一人で本を静かに読む水嶋花凛。共通点のない対照的な二人に思いきや……放課後、偶然出会った本屋で『パステルライド』という作品が好き…

フメブト星人の少年キュピラは、母と共に「テテコマシ市立人間園」を訪れる。この園では、地球から連れてこられた様々な人種の人間が、動物園のように展示されている。キュピラは人間に対する…

　主人公イスルギショウジは元コンピュータのプログラマー。思いもよらぬ経緯から政府の極秘機関に入る。自動運転車がついに実現、人々の日々の生活はＡＩシステムに管理されている。少子高齢…

これは、感情を持ったＡＩが、ひっそり笑うまでの物語。 　そっと、目を開ける。 　目を覚ました場所は、みたことのない場所だった。 薄暗い部屋というより、光のない真っ暗な空間で…

二十一世紀初頭 “ C ” は発生した。 “ C ” とは何であり、何ゆえ発生したのか？ 今もって何ひとつさだかではない。ともあれそれから霧がやってきて世界のすべてを覆…

2024年、春。 東京郊外のインターナショナル・スクールに通う日本人の少年とアメリカ人の少女。卒業を控えた彼らの日常は穏やかに緩やかに過ぎてゆく。 特性を持つ少年は、可愛らしい妹…

未知の電磁波災害によって電気の使用が制限された地球。 　裏仕事も請負う総合人材サービス会社「茨野商会」のエアロンのもとに、行方不明の町長の捜索を手伝ってほしいという依頼が舞い込…

「私たち、国立清和高等学校の生徒たちはある仕事を持っている。——人を殺す仕事だ。」 　主人公の瑠璃香たちが通う国立清和高等学校は、通称「人民選別法」と呼ばれる法律で規定された「…

　科学者ザカリー・ナイトシェイドは、亡き妻アイリスを追い求めるあまり、禁断のプロジェクト「エターナル・マインド」に手を染める。意識をデジタル化することで永遠の生を手に入れるという…

亡くなった人には夢でしかもう逢えない……。 私は、それだけのために夢枕を開発した。

僕の家に突如、宇宙人が現れた。 ジュラと名乗るそいつは子供のような見た目で、厄介事ばかり起こす。部屋は勝手に散らかすし、一人でどっかに出かけようとするし、発言は空気の読めないも…