「なかま」を含む小説

宮崎県の田舎町出身の山吹美里は、大学進学を機に憧れの東京へ出るが、大学の人間関係に躓き、ひきこもってしまう。 借金を重ね、実家に戻った美里は、なんとなく始めた陶芸に夢中になる。そ…

夏の日差しが指し込む、ある日。 僕は、夏野と一緒に、山奥にある神社を探していた。どうやら、彼女によると、その神社にいけば、どんな願い事も叶えてくれるらしいのだが、どうも胡散臭い…

「ここは物語を失った人たちが集う場所なの」 恋人にフラれ進学への意欲を失った浪人生の圭人(けいと)は、予備校をサボって訪れた図書館で、そんな奇妙なことを言う司書の遠藤瑞枝(えんど…

四年に一度のスポーツの祭典といえばオリンピックだが、そのオリンピックと同じ会場で行われるパラリンピック。 パラリンピックの中継で見かけたのは、日本代表として100mに出場してい…

性癖／見たくはないけど知識として好きな虫の話。 困ったことに映像で浮かばない／浮かびにくい体質だから知識だけ積み重なってくんですよね。 で、話したくなってしまうんですよね。 す…

傷ついた「私」が叔父に連れられてきたのは、同じように心に傷を持つ女達が共に暮らす施設だった。何もかもが満たされた生活の中、彼女の心は癒やされていくように思われたが、やがて、『ある…

「コロ」という名で犬として育てられた少女、公子（こうこ）と、 彼女の飼い主として育てられた少年、天王寺未来（てんのうじみらい）。 飼い主と飼い犬という歪んだ関係性のなかで、狂った…

なぜ覚えたのかもわからない幼少の頃の記憶が、その後の人生の要所で何度も蘇ることがある。意味があるとも思えない中立的で個人的な心象風景のなかに、人は曖昧なものごとの解釈を委ねて長い…

寺に住む俺にとって、金縛りは日常の風景。 だからその日の金縛りにも、驚かなかった。目を開けるまでは。 暗闇のなか目をあけると、じじいの幽霊が俺の腹の上で正座してやがった。 やばい…

私たちとは違って、町野くんにとって言葉は消耗品だった。一度使った言葉は、彼のボキャブラリーのなかから消えてしまう。二度と使うことはできない。 「……は、そう。……そう」 …

北海道は、とある町の神社。毎年、境内の桜を愛でにやってくるヒューマノイドのトレバーは、今年も地元の老夫人とまったり花見を楽しんでいた。 そんななか、トレバーは老夫人から「紅葉を…

眠れずにひとりベッドのなかで考えることと、その原因について。 KAC2020の5回目「どんでん返し」をテーマに書いたお話です。

600字縛り自主企画、3月号。6話完結！4月号の桜花一片に願いを、の人魚だったひとがまたでてます！

満員電車のなか、死んだ顔の乗客たち。 僕もそのなかの一人だった。 そんな繰り返しの日々、僕のイヤホンが誰かに絡まったのは、 何かの気まぐれだったんだろうか。

〈 青空宅急便 〉、通称〈 空宅 〉の仕事に就くシエロ・アルバンは雨が嫌いだった。 人類が憧れた空飛ぶ車〈 SKY DRIVE 〉を乗り回し、機密事項やら貴重品を運ぶその職は、き…

高くうめき声をあげ、高い熱を発するアンジェラ姫を、気がかりそうに見守りながら、部屋中を魔法使いや治癒師たちが右往左往している。そんななか、この国の夏至祭をどうするか、という問題が…

わたし、色瀬七美は事務職に努める二十四歳。小説家を目指す瑞晶と、恋愛関係のような友だちのようなふわふわした親しい関係を送っている。ある日、色瀬七美の勤務先に、大学の二回生のときに…

＊＊＊注意＊＊＊ ・世界観は近未来SFですが、魔女やホムンクルスなどファンタジー生物も出てきます。 夢は現界の複製、習合し分裂し、不規則的とも言える社会の蠕動に抗えずに揺動され…

それは……どうかな！？ 実はこのあらすじは読み終わることで強くなるという設定があった！！ どうしてそんな設定がひた隠しにされていたのかは気にしてはいけない！！！ ↓前回の投稿…