「文学？ 短編」を含む小説

死に直面したときの人の気持ちを知るために、武彦は薄着で雪の降る中、外に立っていた。 もう少しで何かをつかみかけたとき、ゆきにその様子を見つけられて、山荘の談話室に戻される。何かあ…

昼の国と夜の国。二つの世界は八時と二十時にきっかり入れ替わり、交わることはない。オリオンは十三歳の誕生日、思いがけず夜の国の住人となることが決まる。でも昼の国のミッカとバンドを組…

「夏って何かに似てませんか？」 なーんて、勘の鋭い方ならすぐわかりますよね。 そんな単純なことにも気づかなかった女の子がいましてね。 その子の話、音楽を…

十三歳の少年、『伊糸里余【いいと　りよ】』。 末弟として生まれた彼には、何もなかった。夢も、継ぐ物も、そして守る物も。 そんな彼に来た突然の許嫁の話。 相手の屋敷へ訪れるとそこに…

高校三年生にあがる直前の春休み。 ぼくこと石野宗谷(いしのそうや)の乗る通学バスには大沢澄香(おおさわすみか)という同級生がいた。 彼女は趣味で小説を書いており、この春に見事に書…

僕と彼女の儚い思い出

　ある日、自分のクラスに転校性が来ると聞かされた福太郎。クラスが沸き立つ中、彼も転校生に若干の興味を持っていた。ただ、その日初めてクラスに来た女子は他の同級生と比べて大人しい性格…

閑散とした駅の地下道で、ぼくは雲にあった。

【あらすじ】 　文芸部に所属する高校2年生の『芥尾 漱介（あくたび そうすけ）』は、文芸部の部長で先輩のミステリアス美女『龍崎 夏目（りゅうざき なつめ）』から、殺害予告が書かれ…

※2023年1月の作品です。 読んでいただけると幸いです。 いいね、スキ、フォロー、シェア、コメント、支援などしていただけるととても嬉しいです。 これからも応援よろしくお願いし…

雪に閉ざされた町で、貧しい男の子と花売りの女の子が出会う。 二人の希望は、春がくれば、生活が今よりは楽になるということ。 「ねえ、春を探しにいこう」 少女の言葉で、二人で夜中…

「ミセンにある霊薬の話、知っとる？」 　妹の言葉に、私は眉を寄せた。 　祖母が危篤だと連絡を受けて、実家のある広島へ帰省したというのに、この子は一体何を言っているのだろうか。…

私を大切に育ててくれた父 わがままばかりだった私 いつか気づく思い出の話

僕は白い部屋にいた。 そこには一人の女の子がいて トカゲや金魚など、小さな生き物の死体を 淡々と運び続けていた。 僕は、彼女の手伝いをすることにした。

何もかもが嫌いになってしまう朝と、何かを変えたいと思う亮一と、旅行がしたい幼馴染の、どこにでもある普通の日常。 大好きな曲の歌詞を、自分なりに参考にして小説に書き起こしてみまし…

脳内に響くのは、私が知らない記憶。 何故か懐かしいそれは、柔らかい棘みたいに私の心を優しくえぐった。

「勝負しない？　相手に『死にたくない』って言わせた方が勝ち、てのはどう？」 ある日、ナイフで自らを殺そうとしていた主人公「鈴野大空」と、同じナイフを握った少女「桐崎宇海」が出逢…

アートナイフを走らせて、一辺ずつ、一辺ずつ、空を長方形に切り出していく。僕の胸の感動を、キミと分かち合いたかったから…… 不条理ファンタジー短編。