始まりの島　見習い修道士と運命の大潮

辺境の島の修道院で育った少年エレスセーア。あるとき都から来た不思議な男に見出される
――潮の満ち引きとともに、運命の出会いを通じて少年が成長するBL本格ファンタジー戦記

【第1回ルビーファンタジーBL小説大賞：あらすじ⚠ネタバレ有】

　少年エレスセーアは、赤子の頃、わたつみ（海神）に捧げられた小島の修道士に拾われた。今はまだ黒髪を長く伸ばした子供だが、来春には成人（十七歳）を迎える。見習い修道士の服に身を包み、巡礼客を迎える日々だ。

日に二度だけ、砂洲で対岸とつながるこの島に、ある日、都から暗金色の髪の男がやってくる。男の名はアウレギウス。地勢調査のために島にやってきたという彼に、エレスセーアは心惹かれる。

エレスセーアは、きまじめさと優秀さを買われて彼の調査を手伝うことになった。修…続きを読む