選民思想強めの血統至上マシマシな悪役貴族に転生したけど、主義思想をかなぐり捨てて優秀なヒロインを引き抜きまくっていたら、いつの間にか世界最大の宗教国家が出来上がっていた。

現代日本に生きていた主人公は、ある日、ゲームの世界に転生してしまう。
転生先は序盤で死ぬ悪役貴族、腐敗した帝政の縮図をわかりやすくプレイヤーに提示するのが役割の踏み台だった。

平和的にことを済ませたい主人公は破滅エンド回避のため、良心的な領主のアピールで、領地改革を推進していくのだが……
引き入れた人材が優秀過ぎて際限なく発展していく彼の領土は、次第に周辺諸侯から看過できないほどの変貌を遂げてしまう。

そのうえ打算マシマシで引き抜いた人材からは「腐った世界を正しく導けるのは領主様しかおりません！」とやけに尊敬を集め、引くに引けない状況に陥ってしまう。

王侯からの粛清を回避するために抑止力を付けていただけなのに、やがて帝国ですら対抗できない宗教大国が出来上がってしまうのだった。