令和に降臨した昭和テニスマンとテニスの妖精

　主人公の奈良裕（ゆう）は、弱小の都立高校テニス部員です。１９６㎝の長身、ビッグサーバーで素質は抜群なのに、練習環境が整わず、コーチもいないので、伸びきれずにいます。その裕をインターハイ予選で見かけたヒロインの吉崎杏佳（きょうか）が、その才能に惚れ込んで、裕を鍛え上げてインハイを目指すお話です。二人で努力を続けるうちに、少しずつ距離も縮まり、パートナーとしても関係を深めていきます。本作の唯一の読者がテニス選手（男性)だったものですから、もともとはかなり専門的だったのですが、今回カクヨムにアップするに際して、だいぶデフォルメして、一般の方でも読めるような構成にしました。細かい技術とか、そういうとっつきにくい部分をすっとばしても、ちゃんと普通の恋愛小説として読めます。
　また、その唯一の読者が成…続きを読む