王都バヴァリアのきらびやかな光と、夜にうごめく闇。その両方が繊細に交錯する世界観に、思わず引き込まれました。
薬師の家に生まれたキアラが、警備隊という男社会で自分の居場所を探し、悩みながらも仲間との絆や優しさに触れてゆく様子は、読んでいるうちに彼女の揺れる心や勇気にそっと寄り添いたくなります。
薬学の知識で仲間を支え、未熟さと向き合いながらも少しずつ、人として、女性として悩みながらも仲間との絆や優しさに触れてゆく様子は、私たち読者の心にもそっと灯をともしてくれるようです。キアラを取り巻く仲間たちの個性や優しさも魅力的で、ページをめくるたびに物語世界が深まっていくのを感じます。
是非あなたも、心に残る“秘密の園”を体感してみてくださいね。
王都警備隊の秘書となったキアラちゃんは男性たちの活躍する舞台で紅一点の活躍を見せますが、その男性上司たちが皆さま個性的でそれぞれキャラがたっていて面白いです!個人的には隊長、推したいですね。
キアラちゃん自身は「雪ん子」「白猫」「白ウサギ」などいろんなあだ名で呼ばれていることからかわいがられているようなのですが、毎回「クレイトンです」と訂正するのがお決まり。いつか、名前で呼んでもらえる日が来るといいですね♪ 彼女は武術に長けているわけではない中、薬学の知識を生かして活躍する様は、応援したくもなります。
また描写が緻密で、情景がすっと入ってくる文章力が凄いと思います。
おすすめの作品です。
王都警備隊に配属された新人秘書キアラちゃんは士官学校を飛び級で卒業した才女。しかし身体能力と戦闘能力は人並み以下、人目を惹く容姿に反して絶望的に脇が甘い『白ウサギちゃん』。
彼女は優れた実務能力と薬学の知識を活かして検死に捜査にと新人離れした活躍を見せるのですが、どうやら自分を客観的に見ることができていない様子。犯罪者ばかりか肉食獣と呼ぶにふさわしい小隊長達から時にからかわれ、時に本気で迫られては辛くも逃げ回る日々。
筋肉の鎧をまとった良心ラドワ、顔だけは良い性格破綻者リュジニャン等々、一癖二癖どころか癖しかない男ども。中でも「猛獣使い」と称される隊長レンナートが一番の猛獣だったり……。
しかしこれが個性豊かな男どもが紅一点キアラちゃんを巡る逆ハーレムファンタジー、ではなく緊張感のある物語に仕上がっているのが面白い。
父の死の真相、王都に潜む暗殺者、黄金の毒草フレイヴィアを巡って繰り広げられるミステリー。
推しキャラを求める方にも、緊張感のあるミステリーを欲する方にもお勧めできる秀作、ぜひご一読ください。
この作品は、王都警備隊の秘書である可憐な少女キアラの視点から展開される、事件と日々の任務を描いた物語です。彼女を取り巻く上司たちの思惑を何とかかわしながら、時には自ら危険な任務に飛び込む、か弱いけれども勇敢な女性。周囲を固める王都警備隊のメンバーも個性的で、読者を飽きさせません。
ストーリーの魅力に加え、何よりも圧巻なのはその描写力です。料理の匂いや味までも感じ取れるほどの細部描写は、事件が起これば登場人物の仕草や衣服、背景までに及び、情景が鮮やかに浮かび上がります。
時にコミカル、時にシリアスに展開されるキアラの日常は、次第に恐ろしい陰謀へと導かれていきます・・・。
上質なクラシックなミステリー映画を観ているかのような、洗練された作品です。
お勧めします!
王都警備隊の秘書になった主人公・キアラは、癖しかない上司たちにからかわれながらも、なんとか仕事をこなしていた
しかし、あるとき、キアラはとある殺人事件を目撃してしまい──という導入から始まる本作品は、主人公であるキアラが個性的な男性上司たちに揉みくちゃにされる逆ハーレムの体裁を取りつつも、一本芯の通ったシリアスな物語でもある
"秘密の園"と呼ばれる犯罪組織、殺害されたキアラの父親、薬物──これらの要素が物語にどう関わってくるのか、ハラハラドキドキが止まらない
それと同時に、逆ハーものとあって、やはり男性上司たちもまた魅力的だ
個人的には大男のラドワが安心感があって好きなのだが、他の危険な男たちに食われている感があってすこし寂しい
とは言え、危険な男筆頭のリュジニャンあたりも好きなので、この時点で本作品の虜になっていることは否めない
キアラの命も貞操も、いつ奪われるかと気が気じゃない本作、是非一読してこのドキドキを体感してほしい
薬学や医学分野の知識に長けた主人公が、個性豊かな仲間たちに囲まれながら謎に立ち向かうハイファンタジーです。
王都の警備隊に秘書として配属された主人公・キアラ。
彼女を囲う警備隊の面々は、クセの強い実力派のイケメンばかり。
最初は、この男性陣がキアラを恋愛的な意味で振り回す逆ハーなのかなと思い、読み進めるにも少し気後れしていたのですが、途中から様子が変わりました。
キアラの仕事として検視の依頼が舞い込んだことにより、それまで明るく賑やかだった雰囲気が一変し、医療サスペンスのような展開が始まります。
参考文献などをいくつも読み込みながら執筆されたとのことで、内容にも臨場感たっぷりです。
華やかな異世界ファンタジーの中で繰り広げられる、地に足の着いたリアルなドラマに惹き込まれました。
作者様の「コレを書きたい!」が詰め込まれた作品だと感じます。
タグやあらすじの中にどれか一つでも刺さる要素があれば、どんどん読み進められるでしょう。
主人公、キアラは、銀髪美少女。男だらけの王都警備隊で、紅一点の秘書になった。
警備隊の男たちは、彼女をかまいたおす!
警備隊の男たちは、皆、個性豊かなのだけど、二人だけ抜き出して書くと、
①超絶美形だけど性格破綻者、何をしでかすか読めぬリュジニャン。
この人、キアラに「(男に)食べられちゃわないようにね。」とにっこりアドバイスをくれるかと思えば、キアラさんの心の傷をぐっさとえぐる言葉を平気で言ったり。
読めぬ。マジで読めぬ。もう、登場してるだけで、読者はドキドキなんですよ。
②銃の名手、大人の色気のレンナート隊長。
彼がキアラの直属の上司で、仕事ができる人。キアラにはあくまで上司として接するんですが、この人、立ってるだけで色っぽい。ムンムンの色気をまわりに放出してるんですー!
話はいずれ、「秘密の花園」という犯罪組織との対決に……。
丁寧につづられたファンタジー。面白いですよ!
剣も銃も使えない、武器は薬の知識と毒液のみ。そんな主人公キアラは王都警備隊に秘書として入隊するが、そこは大男の小隊長、長身痩躯三白眼の隊長など、一癖もふた癖もある男たちばかり。彼らはキアラの容姿を見て「雪ん子」だの「白ウサギ」だの「白猫ちゃん」と呼んでなかなか人間扱いしてくれなかった。
しかし、男臭い職場に細くてかわいい女の子が来れば男心は沸き立つもので、キアラの周りの男性も彼女を雪ん子呼ばわりしながらも歓迎していたが――ある殺人事件をキアラが見てしまってから、事態は急転する。
感想:警備隊の面々が人間味のあるメンツで、良き上司もいれば中にはセクハラまがいのことをするイケメン輩もいるが、それを毒を使って撃退しようとするキアラが、けなげでかわいく応援したくなる。彼女は外見のせいでウサギっぽく見られるが、薬師の娘で毒の知識がある、というところは良いスパイスになっている。
オススメです🐰
王都警備隊に新しく入隊する事になった女主人公(キアラ)の物語。
入隊するシーンからですが、警備隊に女子は自分しかおらず、周りは鍛えられたイケメンだらけ!
しかし、全員キャラクターが濃い!
いきなり名前で呼んでもらえず、雪ん子というあだ名で呼ばれる等、軽快で笑えるストーリーが多いです。
多種多様なキャラクターが生き生きしていますが、それだけが魅力じゃありません。
たしかな文章力で綴られる情景描写は、ファンタジーの世界に一気に引き込まれるでしょう。
まだ十話までしか読んでいませんが、この先にドタバタ以外の深いストーリーも進みそうです。
乙女系異世界ファンタジーが好きな方にお勧めです!