シリアスな展開も専門知識が散りばめられていてすごくエキサイティングですが、この作品の一番の推しどころは、なんと言ってもキャラクターです!
もちろん、主人公のキアラは可愛くて、「あ、それ使える」と思わずメモしながら読んでしまうような素晴らしい気遣いができる人でもあります。
しかし!
私のイチオシは、ぶっちぎりのラドワさんですね。
男だけしかいない中、紅一点のキアラが困らないように、影からずーっと気を遣ってます。
ほとんど父親のようにキアラを心配する彼は、恋愛面で見た場合、なかなかヒロインからは本命に選ばれないタイプかもしれません。
職場上、下心を見え隠れさせながら近づいてくる男たちが多いだろうに、いや、むしろそれこそが「漢」であろうに、美人を前にして紳士な行動に徹するラドワさんこそが、逆に「真の漢」と言えるでしょう!(この先、ラドワさんの行いが180度反転するという大どんでん返しは無いと、私は信じています。)
なんのレビューか分からなくなってきたところでまとめると、この作品は、本筋のストーリーはもちろん、キャラクター面でも、非常に味わい深いものとなっています!
きっと、これからこの作品を読むあなたのお気に入りのキャラクターも、見つかると思いますよ。
表現力豊かでありながら読みやすい文章によって、魅力あふれる物語に引きずり込まれてしまいました。
「恋愛殺伐ファンタジー」と銘打っているように、血なまぐさい事件やそれに関連する謎等もあり、先の展開がとても気になります。
そして、やっぱり魅力的な男性陣がより取り見取りでたまりません。
個人的な一押しはラドワです。外見的特徴から人柄や食べ物の好みまで、ツボでした。
他にも多くの素敵な男性たちに囲まれながら、しっかり者のツッコミ役として物語を進行してくれる主人公のキアラを応援しつつも、もっとなびいてもいいんだぞと思ってしまいます。
多くの方に読んでいただきたい素晴らしい作品です。
王都警備隊の秘書に任命された主人公、キアラちゃん。
初めての職場で、ドキドキと緊張している彼女の様子がこちらにも伝わります。
悪をくじいて市民生活の平和と安全を維持する警備隊の秘書という大役。
初出勤の日、緊張する彼女を迎えていたのは、個性的なイケメンたちでした。
イケメンに目がくらむのかと思いきや、真面目で一生懸命な彼女はなかなか芯が強い少女です。
しかも、なぜか、一人ひとりからあだ名をつけられてしまいます。
まるで、鞭と飴を使い分けられているような中でも奮闘する彼女は、ある秘密を抱えていました。
紅一点の彼女の奮闘ぶりを応援したくなる。お薦めの作品です。
男所帯の軍隊の中で、少女が事務方として奮闘して行くお話です。
まだ序盤なのですが、物書きとしては本当に「出会えてよかった」と素直に驚嘆する作品です。
とにかく勉強になる。
まず、作者様の表現力の凄さ。
タイトルにも書きますが、万華鏡のごとく。
語彙が豊富でそれをとにかく華やかに飾るかの如く華美な文章。
だけど、クドくない。
語彙が豊富なのは強みの反面、独りよがりのクセの強い文章になりがちですが、この作品は美しい。
なので拝読してて、映像として鮮やかに浮かびます。
「文章が上手い」ってこう言う事かな……と。
そのため、作中のキャラクター達の魅力もいかんなく発揮されています。
タイプの異なるイケメン集団が、これもまた映像作品のようにリアルに服装や眉の動きまで浮かぶ。
そんな万華鏡のような煌びやかな文章に彩られた作品。
ぜひ、ご一読頂けたら幸いです。