概要
異世界にだって、頑張っている社畜はいるんだ。
「大尉殿は――分遣隊長殿は、戦死されました」
派遣された部隊に着任したら、隊長は既に戦死していた。
/
「まずくあります。半方焼けてしまいました」
集積された輜重品は焼かれ、彼の俸給の3か月分以上が灰になっている。
/
「クソが、悪魔に喰われろ」
不十分な記録。
数字だけ整えられた帳簿。
前任者のいない引き継ぎ。
/
「しかし、とは申しましても、当家や領地の備蓄にも限りがございます」
子爵家の家宰は表情を変えずに言った。
それでも彼は、ここから必要な物資を調達せねばならない。
/
「期限は?
それと、報酬」
冒険者と交渉し、
/
「仕事が早いな、新任の隊長殿は」
「小官は代理です、少佐殿」
他の部隊長に頭を下げ、
/
『久しぶ
派遣された部隊に着任したら、隊長は既に戦死していた。
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「まずくあります。半方焼けてしまいました」
集積された輜重品は焼かれ、彼の俸給の3か月分以上が灰になっている。
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「クソが、悪魔に喰われろ」
不十分な記録。
数字だけ整えられた帳簿。
前任者のいない引き継ぎ。
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「しかし、とは申しましても、当家や領地の備蓄にも限りがございます」
子爵家の家宰は表情を変えずに言った。
それでも彼は、ここから必要な物資を調達せねばならない。
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「期限は?
それと、報酬」
冒険者と交渉し、
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「仕事が早いな、新任の隊長殿は」
「小官は代理です、少佐殿」
他の部隊長に頭を下げ、
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『久しぶ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ファンタジーとリアルの絶妙なミクスサンド
元々はこの作品を読んでみてと推薦されて読み始めたんですが、読めば読むほど毎回感心の連続です。
実際に軍隊で努めたことはある僕の経験に写してみても隙がないくらい兵站の苦しみや悩みがよく書かれていたと思います。時々自分の厳しかった過去が思い出してそれは困ったんですが(笑)
リアルすぎると退屈になりやすい流れをファンタシーでちゃんと味を加えて面白かったと思います。
作者さんはこの作品が最近の主流とは離れてるとおっしゃいましたが、そういうテイストがむしろ美味しかったです。
同じく軍系通のファンタシーを目指している立場ではいろいろ大変お勉強になりました。