第31話 スノードームの再挑戦
数ヶ月後の冬の日、恵美は自分でスノードームをもう一つ作ることに決めた。前回の体験が楽しかったため、今度はもっと個性的なデザインに挑戦しようと思い立った。彼女の目標は、季節の変わり目をテーマにしたスノードームを作成することで、冬から春への移行を表現することだった。
恵美はまず、美咲と一緒にクラフトショップへ行き、必要な材料を揃えた。彼女は前回よりもさらに細かいディテールにこだわり、小さな桜の木のフィギュア、色とりどりの花々、そして小動物のミニチュアを選んだ。これらを組み合わせて、春の訪れを感じさせる情景を創り出す計画だった。
家に帰ると、恵美は早速作業に取りかかった。まず、スノードームの底に緑色のフェルトを敷いて、そこに桜の木を植え、周りに小さな花と動物のフィギュアを配置した。次に、スノードーム内に水を入れ、キラキラ輝く白とピンクのグリッターを加えて、春の雪解けをイメージさせるようにした。
スノードームが完成すると、恵美はその美しさに満足し、家族に見せびらかした。美咲は「恵美のセンスが光る作品ね。季節の変わり目が感じられて、本当に素敵よ」とほめた。幸太郎も「前回よりもずっと細かいところまで作り込んであるね。すごい進歩だ」と感心した。
恵美はこのスノードームをリビングルームのテーブルの中央に置き、その輝きを毎日楽しんだ。また、このスノードーム作りを通じて、恵美は自分の創造力をさらに伸ばし、精密な作業にも自信を深めた。
彼女はこの体験を日記に記録し、「二度目のスノードーム作りは、前回よりももっと楽しかった。自分でテーマを考えて、それを形にする過程がとても楽しいことを再発見した。このスノードームを見るたびに、自分で作ったものがどれほど特別かを思い出す」と書き留めた。この第二のスノードームは、恵美にとって創作活動の喜びと成長の象徴となった。
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