第12話 第十回イベント-復活

カナがエリアルゴーストの右腕を切り落とす。



「お前らもさっさと堕ちろよ!わざわざプライマルを差し置いてここにきてるんだからよ!」



「何を、、、、!」



残った左手でライフルを構えるがそちらもソードビットンに切り落とされた。



「くっ、万事休すか」



「ヴァリュート!」



ミネーが援護に入ろうとしたが、ロイが妨害する。



「お前の相手は俺だ!」



「邪魔すん、、、、」



「すまん、遅れた!」



ヘルメットからハナサギの声が聞こえてきた。



「ハナサギ!ったく、やられてんじゃねぇよ!」



ミネーが嬉しそうに叫ぶ。



「ロイ、コイツらはほっといて、ハナサギをやるぞ」



「へっ!ビットン攻撃に巻き込むんじゃ、、、、」



ロイがものを言い切る前にエリアルヘロンが胴体をぶった斬った。



「なっ、またかよ!」



ロイはそう言って爆発した機体と共に旗艦へ戻って行った。



『、、、、何も見えなかった。そんなことある?』



煙の中にエリアルヘロンが佇んでいるのが見える。



「あら、装備を新しくしたのね?さっきと見た目は同じだけど」



カナが尋ねる。



「ほんとだ、背中のウィングが真っ赤だ」



ヴァリュートが驚く。



「ミネー、あんな装備うちにあったっけ?」



「知らん。色以外見た目変わってないぞ、あれ」



基地の司令室にいるユカ達もモニターに映し出されるエリアルヘロンに困惑する。



「誰か彼のウィングをいじった?」



一応尋ねてみるが誰も知らないようだ。



『ほんとにヨッシーの言ってたとうりSシンギュラリティなのかしら。もしそうなら、、、、』



⭐️⭐️⭐️


「またビットン攻撃で落としてあげるよ!」



カナがソードビットンをエリアルヘロンに差し向ける。



「ミネー、ヴァリュート、コイツの相手は俺がやる」



ビットンから繰り出されるオールレンジ攻撃を避けながらいう。



「皆んなは他の敵を!」



『さっきまでとは桁違いに速くなっている?どう言う原理で?まさか、、、、」



エリアルヘロンがいわゆる変態軌道でビットン攻撃を避けながらエリアルバレルディに肉薄する。



「お前も同じ穴の狢だったのね!」



エナジーブレードがエリアルバレルディの胸に突き刺さる。



エリアルヘロンが刺さったエナジーブレードを引き抜いて四肢を切断する。



機体が爆発する。



それと同時にビットンも消失した。



「あ、ビットンが、、、、」



アリスが溜息をつく。



「はぁー!疲れたー」



「ったく、良くあのチーターから生き延びたよ」



ヨッシーもやれやれと言ったふうに呟く。



「ハナサギ君がやってくれたのかな?」



「多分な。あの赫いのがハナサギだろ、、、、は?」



「なんであんな色してんの?」



ユカから通信が入る。



《二人とも、補給に戻って。弾撃ち尽くしてるでしょ》



「わ、わかった」



エリアルガスターとエリアルワンダーランドが基地に戻っていく。



「アリスとヨッシーに後でお礼言っとかないとな」



俺はユカに通信を繋ぐ。



「ユカさん、俺はブルーファイターズの艦隊のところへ行きます」



《何言ってるの?無茶しないで!》



「いつまでもここに篭っておくわけにはいきません」



エリアルヘロンが防衛ラインを越えて高速飛行する。



《戻りなさい、ハナサギ君!》



「ユカ」



ヴァリュートがユカを止める。



「今のハナサギ君なら大丈夫だよ」



「いつプライマルやテリアン、他のクランが漁夫しようとしてくるか分からない。ポイントは取れる時に取っておいたほうがいいだろ?」



《でも、、、、はあ、分かったわよ。防衛ライン内に入っているブルーファイターズ機を殲滅後、動ける機体全てでブルーファイターズの艦隊に攻撃を仕掛ける!》



「そうこなくっちゃ」



ヴァリュートがエリアルヘロンを追いかけようとするのをミネーが止める。



「いや、お前は基地に戻れよ」



「なーんで!」



「お前両腕ないだろ」



「忘れてた!すぐ戻るね」



エリアルゴーストも基地へと戻っていった。



「アホか。そだ、ピースコンパスの順位は?」



ランキング項目をタップする。



「ふむふむ、やっぱプライマルが一位か〜。二位がブルーファイターズとピースコンパスか。ってテリアンは?まさか全員三回やられた?波乱の展開だな」


 


ミネーがフッと笑う。


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