概要
そんな俺に居場所をくれたのは、弱さを抱えた生きづらい人達だった。
剣士ルークは鬱病を患い、職場と故郷を追われて帝都へ。再就職先は、精神疾患者が集まるパーティ。病んだ仲間達と共に、何とか金を稼ぎ、生きていかねばならない。
彼の病は治るのか。抱えた傷は癒えるのか。再起は叶うのか。死に誘われる自分に、生きる希望を見せられるのか。
戦士として敵と戦い、病人として病気と闘う。
生きる為に、足掻き続ける。
不器用で生きづらい五人の、絆と生き様の物語。
……………………………………………………
・男主人公、一人称視点固定
・友情:努力:勝利=3:5:2
ヒューマンドラマ主軸、バトルあり
……………………………………………
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!本当の“敵”は迫り来る強敵か?それとも病魔か?
剣士を中心とした5人組の織りなす異世界ファンタジー…と聞くと、どんな物語を想像するでしょうか?。
よく言えば王道、悪く言えば月並みな“良くあるファンタジー”ものを想像してしまいませんか?。
しかし今作は一味も二味も違います。
まず主人公ルーク。いかにもファンタジーものの主人公然とした彼(名前もそれっぽいですよね)ですが彼は所謂鬱病を患っており非常に生きづらさを抱えています。
そんな彼が出会った新たな仲間たちも『病』を抱えており、それでも前を向き支え合い病気とも敵とも戦っていく……はっきり言って泣けます。
作者様の描写力も抜群で戦闘シーンの迫力は圧巻の一言だし、人間ドラマも非常に魅せてくれます…続きを読む - ★★★ Excellent!!!戦うのは敵だけじゃない――心と闘う異世界戦士たち
『イルネスウォリアーズ-異世界戦士の闘病生活-』は、異世界冒険の華やかさと、日常の中に潜む心の葛藤が絶妙に絡み合った作品です。主人公ルークと仲間たちが織り成す物語は、ただの戦士たちの冒険譚ではなく、「人間らしさ」が前面に押し出された群像劇です。特に、ウィルルの中に宿るエスタとの衝突と和解の場面は心を打ちました。人格の葛藤を通じて成長していくキャラクターたちの姿は、私たち読者自身の人生にも通じる深いメッセージを感じさせます。
それにしても、カルミアの酔っ払いっぷりには笑わされ、ログマの不眠に同情し、つい自分も「ルーク、がんばれ!」と心の中でエールを送ってしまいました。彼らの悩みや苦しみが、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!オンリーワンの異世界ファンタジー
病気という強敵と戦いながら、日々を懸命に生きる戦士たちの物語です。
イルネスカドルという会社に所属する主人公ルーク。
病気に苦しみながらも仲間を思い遣り、助け合い、支え合う姿が、とてもリアルに描かれています。
また文章の巧みさが光る戦闘シーンが圧巻で、本当に目の前で見ているような迫力があります。
そして人間の描き方も秀逸で、彼らの息遣いすら感じられる、そんな錯覚に陥ることすらあります。
いつの間にか自分もイルネスカドルの一員になって、彼らを間近で見守っている、そんな気分で読み進められる作品です。
まだこの作品に出会ってない方は、是非読んでもらい一作です! - ★★★ Excellent!!!悩んで病んで苦しんで。それでも戦う不健康戦士たちの詩。
株式会社イルネスカドル。
鬱病を患った青年ルークが新たに就職したその会社には、同じく精神疾患を患う四人の仲間たちとの出会いがあった。
症状は違えど、皆同じ問題を抱えている。
日々悩み、苦しみ、時には病んで死にたくなってしまうけど、彼彼女たちはそれでも生きようとする。
これも一種の人間賛歌だと思います。
そして読み進めていくたびに、精神病というものが他人事ではないということが読者の皆様にも分かるようになります。
同時に、生きるというみんなが当たり前にやっている行為が、実はとても難しいことだということも理解できます。
気分の問題? 大したことない? 周りに甘えてるだけ?
精神病を知らない人か…続きを読む - ★★★ Excellent!!!株式会社イルネスカドルにようこそ!
舞台は、精霊術があつかえる異世界、携帯連絡機があるくらい、ほどほどに文明は発達している。
ここは株式会社イルネスカドル。
剣士、槍士などの戦士が集い、給与は完全出来高制。
社員寮の提供、生活支援、希望者へのカウンセリングを破格で受けられるという契約内容だ。
『精神福祉支援制度』の認定を受け、国からの補助金で成り立っている、半分、福祉施設である会社。
ここに入社することになったルーク(剣士)。
はじめの自己紹介では、皆、己のポジションと……、「地雷」を紹介する。
「地雷」とは、自分が言われて、されて、嫌で、爆発しちゃうこと。
そう、ここは皆、何かしらの精神疾患を抱えたメンバーが集まっ…続きを読む