株式会社イルネスカドルにようこそ!

舞台は、精霊術があつかえる異世界、携帯連絡機があるくらい、ほどほどに文明は発達している。

ここは株式会社イルネスカドル。

剣士、槍士などの戦士が集い、給与は完全出来高制。
社員寮の提供、生活支援、希望者へのカウンセリングを破格で受けられるという契約内容だ。

『精神福祉支援制度』の認定を受け、国からの補助金で成り立っている、半分、福祉施設である会社。

ここに入社することになったルーク(剣士)。
はじめの自己紹介では、皆、己のポジションと……、「地雷」を紹介する。
「地雷」とは、自分が言われて、されて、嫌で、爆発しちゃうこと。

そう、ここは皆、何かしらの精神疾患を抱えたメンバーが集まっているのだ。

本格バトルファンタジーと、精神疾患との闘病が融合した、唯一無二のファンタジーです。

バトル描写も多く、精霊術もしっかり考えられており、心理描写が細かく、人同士の関わりあいが丁寧に描かれます。

ルークは、過去、辛い事件があり、精神を病んでしまい、己との付き合い方にいっぱいいっぱいです。
でも、仲間を思いやり、いつでも人の為に動きます。
本人は気がついていませんが、「友愛」のひとです。
そんなルークと関わり、また、まわりの人々も変わってゆきます。

物語、はじめの立ち上がりはゆっくりめですが、読んでるうちに、チームのどのキャラも大好きになりました。

面白いですよ!

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