第十七話~格付けチェック(物理)~5~
カグラさんとマモンさんの試合が終わり次からは僕が連戦でやることになった。
そうしないと前回と同じマッチになってしまうんだとか文句などを言ってもしょうがないので頑張って倒すことにした。でも僕のやつはあまり体力とかを消費しないから大丈夫だと思う。
『ただいまより天海天空さん対トスレイ・ロングさんの試合を始めます。会場の上に来てください』
アナウンスが聞こえたのでコンクリートの上に移動する。
「よろしくお願いします」
「ああ。よろしくな」
『それでは試合を開始します。よーいスタート』
そんなアナウンスが聞こえたのでとりあえず圧縮した空間を飛ばす。
それはトスレイさんの体にぶつかり爆発を起こした。
「いきなりだな!!」
その爆発では見たところ体に少しの傷がついたぐらいで耐えられたようだ。
そんな傷しか与えられなかったのですぐに回復されてしまった。
「爆発系は相性悪いだろうから次は切断でも」
そうして右腕のあたりを切ろうとしたのだが少しよけられずれてしまい肩のあたりに数中センチの切り傷ができた。
「え?なんで何かしらの装置もないのによけられるんですか?」
「勘だよ。そしてこんなに深く傷をつけられたのは久しぶりだよ。すごいね君は」
そんなことを言いながら普通に数秒でその切り傷は塞がってしまった。つまり一撃で医務室に送らないとすぐに回復されてしまう。一応魔力が切れるまで攻撃を続けるのも手だが相手の魔力もわからないのにそんなことをしていてはいつまでたっても終わらないので普通に一撃で倒すことにした。まずは首のあたりを横に広く切り取るが
「当たらないかぁ」
「横一直線なら簡単によけられるぞ」
しゃがんで躱されてしまった、、、ほんとになんでわかるの?さっきより大きな爆発を起こすのも考えたがそんなことしても大して効果がないのはさっきので分かっているのでひたすら様々なところを切りまくることにした。
「【断絶】」
「いきなり攻撃の数が上がったな」
10ヵ所ほど斜め、横、縦など様々な角度で切ろうとしたが致命傷だけ避けられ回復されるそんなことを繰り返しているうちに1メートル内に接近されていた。
「回復だけが特技ではないんだ。【身体強化・大】【貫通力上昇】【連撃】」
空間のバリアは最初の2発で壊されていた、、、いやマジで最近僕のバリアを割りすぎじゃない?これでもこのバリア相当硬いはずなんだけど。今までこれ割れるの世界に一人いるかいないかだよ?多くない?それからの攻撃は3発で終わり二層目のバリアは壊されることはなかった。相手に遠距離攻撃はないのでとりあえず距離を離す。
「なんか僕のバリア破ってくる人多くないですか?」
「なにそんなこともあるさ」
このままでは埒があかないので絶対によけられないように格子状に切る。けれどさっきの身体強化の影響で背中を少し切るくらいでまたよけられてしまった。そしてそのまま突っ込んできているので自分の周りを切りまくる。
「周囲を切っても指が切れるくらいでよけられるの本当にどうかしてますよ」
遠距離から切り刻むのはもう無理と判断して今度は突っ込んでくるところに手を置く。直接触れて切るつもりだ。
「これで終わりにします」
「最後は向かってくるのか!!【貫通力上昇】【攻撃保存】」
「【断絶】」
そしてそのままトスレイさんを縦方向に切るとさすがに休憩室に送られたようだ。
しかし二層目のバリアから少しだけ衝撃が来た。
「二層目のバリアを少しだけ破られちゃったな、、、張りなおさないと」
『終了ーー。勝者は天海くんです!!最後は直接触れて切断での決着です。また20程休憩にします』
>また天海くんが勝ったのか
>あの切断連発できたんやな
>てか疲れてる様子みえないな
>直接触れたらさすがに避けられんか
>でも不可視の斬撃を躱すのはバケモン
>そしてそんな不可視の斬撃を連発するのもバケモン
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二試合目
トスレイさんとの試合が終わり休憩時間になったのでそこらへんを歩いていると天坂さんから教えてもらった自販機というのがあったので見るとなぜかすべての商品が無料になっていた。無料とのことなのでコーラと書いてあるものを試しに飲んでみることにする。
「うまっ!!」
シュワシュワするのが甘い液体といい感じであっていて一気飲みはできないがすぐになくなってしまった。また飲みたいがもうすぐ次の試合が始まってしまうしたくさん取って異空間にしまうのは気が引けたのであきらめてそのまま次の試合に行くことにした。
『そんなわけでーーただいまよりカタミ・マモンさんVS天海天空さんの戦いを始めます!!会場上に来て下さい』
そんなアナウンスが来たので先ほどに引き続き会場の上に移動する。
「よろしくお願いします」
「よろしくねー」
『ということで試合を始めます。よーいスタート!!』
「普通に攻撃しても意味が無いのは知ってるからね。いきなり最大火力で挑ませてもらうね」
どうやら短期決戦で終わらせるつもりのようだ。
「【魔法攻撃力上昇】【防御貫通】【質量増加】【ロックオン】【全魔力使用】【攻撃保存】【阻止無効】これだけバフをかければなんとかなるでしょ。
【魔法創造・メテオフォール】」
すると頭上からあまりに大きい隕石が降ってきた。目測半径50kmはありそうなんだが、、、え?大丈夫?このダンジョン壊れない?てかなんでこの大きさの隕石がダンジョンに収まってるの?まあとにかくこんなことを言い続けてもなんにもならないのでどうやってしのぐかを考える。
「そうだ!隕石がたどり着く前にマモン先輩を直接叩けば倒せるかな?」
そして空間を動かしてマモン先輩を切ろうとするが
「あれ?かき消された?」
「阻止無効のバフをかけたからね」
念のため近づいて近接で殴ろうとしてみるも攻撃がすり抜けてしまった。
本人は倒せないことがわかったので次は隕石自体に攻撃をすることにした
「切ったりしても意味ないかな?」
「まあ厳しいんじゃない?」
ただ切るだけでは切ったあとの隕石がぶつかるのがわかっているので砕くことにした。
そして空間を生成しては圧縮を繰り返した。目の前の隕石を破壊出来るぐらいの威力になったはずだ。そして空間を圧縮した物を隕石にぶつけて砕く。
「あれ?なんか直っていってる?」
「攻撃保存の効果だねー」
しかし砕いたはずの隕石は破片が集まりそのまま元に戻ってしまった。隕石の破壊をしても意味がないのが分かったので完全に防ぎながら凌ぐ方向にシフトした。
「もう防ぐしかないかー」
そういって真上に何重にも空間の壁を展開する。展開し終わる頃にはかなり隕石は近づいていた。隕石が壁に触れるが一つ一つの壁ごとに数十秒はもつようだ。なのでこの壁で時間を稼いでいる内に隕石の範囲内で端っこギリギリに移動する。
「端っこで隕石に触れながら逸らして地面につけられれば、、、」
そしていよいよ隕石との距離が目と鼻の先ほどになった。空間の壁を斜めに傾けることで地面に誘導する。そして地面に着く頃には僕の体一つ分横にズレた位置に着地した。風圧程度なら壁は壊れないのでこれで完全に防げたと思う。
「そらされてあっさり防がれちゃった、、、」
「これで終わりです」
そうして目の前の隕石を迂回しながらマモン先輩に近づきちょっとだけ圧縮した空間をぶつけると転移していった。
『ということで天海さんの勝ちです!!今までの試合の中ではかなりの速度で終わりましたね』
>隕石作れるのもかなりヤバいけどあれでも倒せないのか
>やっぱ探索者の上位勢は全員ぶっ壊れてるな
>ルイジンさんでも我らすればかなり強い方なんだがな
>やっぱインフレしてるなぁ
『次の対戦はいよいよ今大会最後の試合の月光カガリさん対天海天空さんの戦いです30分後に始めるので楽しみにしておいてください!』
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あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました!!
だいぶ投稿が遅れてしまいました。次は出来るだけ早く投稿出来るようにします。そして今回の章は次回で終わりになると思います。
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