概要
人間と人魚…決して交わってはいけないはずの二人が紡ぐ、恋の物語…――。
人との関わりを断絶し、海を生きるセイレーンの王女セシリーヌには、忘れられない人間がいた。
子どものころ、難破した船から助けた一人の少年……。
見られてはいけない姿を見られ、たった一度だけ言葉を交わした。
「また逢える?」
サファイアブルーの瞳に名残惜しさをのせ、尋ねる少年の言葉を否定したのは、どのくらい前のことだろう?
セイレーンにとって、人との交流も、姿を見られることも、決してあってはならない掟なのに、彼女は今でも時折、その姿を夢に見ていた。
そんなある日、船が転覆したとの知らせを受けたセシリーヌは、姉たちと共に船へ向かう。
魚たちに変な餌を与えない為、人知れず人間を浜に打ち上げるのも、彼女たちの仕事だったのだ。
そこで彼女が助けたのは、かつて出逢ったあの少年…――。
美しい青年へと
子どものころ、難破した船から助けた一人の少年……。
見られてはいけない姿を見られ、たった一度だけ言葉を交わした。
「また逢える?」
サファイアブルーの瞳に名残惜しさをのせ、尋ねる少年の言葉を否定したのは、どのくらい前のことだろう?
セイレーンにとって、人との交流も、姿を見られることも、決してあってはならない掟なのに、彼女は今でも時折、その姿を夢に見ていた。
そんなある日、船が転覆したとの知らせを受けたセシリーヌは、姉たちと共に船へ向かう。
魚たちに変な餌を与えない為、人知れず人間を浜に打ち上げるのも、彼女たちの仕事だったのだ。
そこで彼女が助けたのは、かつて出逢ったあの少年…――。
美しい青年へと