概要
焔に焼かれ、感性を狂わされた男は狂気の闇夜を遊び歩いて行く…
『…焔の美しさを知ってしまった……』
私たち、人間と言う生き物は実に種火とよく似ています。一見しただけではそれがどれほど恐ろしいものなのか、どれだけの可能性を秘めているのか理解することが出来ず、また、呆気も無い程簡単に壊れてしまいます。
本作は、人間の内に秘めた才や狂気性。そして、焔の妖艶な様を描いた、少々不気味な短編ホラー小説であります。
私たち、人間と言う生き物は実に種火とよく似ています。一見しただけではそれがどれほど恐ろしいものなのか、どれだけの可能性を秘めているのか理解することが出来ず、また、呆気も無い程簡単に壊れてしまいます。
本作は、人間の内に秘めた才や狂気性。そして、焔の妖艶な様を描いた、少々不気味な短編ホラー小説であります。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!才を描くも才
才には様々な種類があり、世間一般に異常とされている行為も突き詰めれば才というわけですが、本作はそのことを如実に表していたように思います。焔と倒錯した情動を組み合わせるのは定番ではありますが、描写において本作は他と一線を画していました。読み進めるほどに違和や、恐怖の対象の変化に読者は驚くことでしょう。
文体についても近代文学をなぞらえた堅牢で深みのある味わいを内包しており、目の肥えた読者を満足させるに足るものとなっていると思います。一方でそうしたものに馴染みのない方は抵抗を持つでしょうが、ルビ振りもされていて読みやすく仕上がっていました。なので、そこまで苦手意識を持つ必要もないのかなという印…続きを読む